かみのけ座の球状星団M53
予定通り、ジメジメの季節がやって来ました。薩摩半島はまだ梅雨入りしていませんが、雲が異常に多く、暖湿気流と呼ばれる生暖かい風が吹いています。南西諸島からというよりも、もっともっと南の台湾・フィリピン周辺の海から吹いてくる風のようです。湿度が80%を超えるような日が度々です。今のところ気温が低めなので何とかなりますが、これが30度近くまで上がると大変です。カビの心配もありますが、それよりも、結露の方がとても気になります。外で作業していても、いつの間にか機材がビチョビチョになります。結露は、この湿気の多い5月から7月頃までが一番ひどいような気がします。三脚からカメラ、鏡筒・赤道儀まですべてです。まるで霧雨が降ったような感じになります……異常も異常です。薩摩半島は、やはり南の国なんですね。
ところで、写真は、かみのけ座の球状星団M53です。ビクセンのED70ssで撮影しました。もう少し長めのレンズで撮影すればよかったのですが……選択を間違えました。焦点距離400ミリ(EOSなので640ミリ)では少々物足りない感じです。微光星が、くっきりシマッていないのが気になります。この大きさが、トリミングの限界です。それでも、球状星団らしくはなっていて、まだ救われているかも、です。
このM53までの距離は、58000光年です。天の川銀河の直径が10万光年なので、いかに遠いかが分かります。視直径は、3分ほどです。もしも、この球状星団までの距離が十分の一ほどならば、満月よりもはるかに大きな輝きになります。ということは、この球状星団が如何に超巨大な星の集団かが分かります。
このM53は、ドイツの天文学者ヨハン・ボーデの発見です。それも、1775年という、今から250年ほど昔のことです。ヨハン・ボーデは、おおぐま座の有名な渦巻銀河M81も発見しています。その頃のヨーロッパがどんなに先進国だったか、ということもわかるし、いつものことですが、とても驚きです。
また弱い雨が、降ってきました。という訳で、小休止します、です。
データ/ビクセンSX2・ビクセンED70SS・等倍フラットナー・EOSKissX8i・ISO1600・40秒・20コマ合成・2022年5月2日21時10分
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