おとめ座のM104ソンブレロ銀河
M104ソンブレロ銀河を、初めてCMOSカメラで撮影しました。いつもなら、8インチのシュミカセ+デジカメなんですが、さすがCMOSは感度がとても高くて、30秒ほどの露光時間で済みます。その分コマ数を多めに撮ることになりますが、まあ、今のところ便利に使っています。
ただし、このACI183MCという非冷却の機種は、アンプグローというノイズが目立つ感じです。右隅から放射線状入ってくる感じです。こんなノイズが出るのも初めて知りました。ゲイン(感度)が高くて、露光時間が長いと出るそうです。最初は、どこかで入射光が乱反射しているのかな、と思い、遮光クロス(国際光器から取り寄せた植毛紙)をあちこちに張りました。Tリングまで張ったのですが、効果なし。当たり前でした……そんな問題ではなかったのですね。大変でしたが……いろいろと勉強になりました。
という感じで、苦労しながらの撮影でした。このソンブレロというのは、西部劇に出てくるメキシコ人が被る帽子のことです。それを上下に組み合わせると、こんな感じの銀河になります。宇宙空間をUFOが飛んでいる眺めですね。M104は、渦巻銀河に分類されていたらしいのですが、最近では、楕円銀河に近いと分類されているようです。地球から4000万光年ほどのはるか彼方ですが、大きさが天の川銀河よりも大きいそうで、小さな望遠鏡でも撮影できるのかも、です。中央部が異常に盛り上がっていて、暗黒帯もはっきり確認でき、とてもユニークな形です。もう少し露光時間を長くすれば、淡い光をもっと取り込めたかも、です。この淡い光の領域には、球状星団が異常に多く、数千個もあるそうです。
いろいろな形の銀河や星雲・星団があって、この宇宙はとても楽しい場所です。天の川銀河の中心部にあるブラックホールが、確実に存在することが明らかになりました。5月12日発表のブラックホールシャドーの写真は、とても衝撃的でした。観測技術がすごいスピードで進歩している、そんな感じがします。
今夜の空は、梅雨空らしく、ドンヨリドンヨリで~す。という訳で、一休みで~す。
データ/ビクセンSX2・ES102ED・等倍フラットナー・ASI183MC・30秒・60コマ合成・2022年5月22日21時10分
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