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2022年8月の4件の記事

2022年8月25日 (木)

こと座

Blog_20220825132201  写真は、こと座です。こと座の領域で、肉眼で見える星は、この6個ぐらいかな、と思います。4等星や5等星の暗い星は、まだいくつかあるようですが、星座線で結んで星座の形をつくると、これがベストのようです。

 こと座は、トレミーの48星座のひとつです。こと座のα星ベガは、全天で5番目に明るい星で、夏の星座の中では最も明るい星です。このベガは、おりひめ星とも呼ばれていて、とても有名な星です。左方向が、天の北極方向です。東の空から昇るときは、こんな感じで昇ります。

 こと座の中でいちばん目立つのは、平行四辺形の形の南側の四辺形です。とても正確に描いた平行四辺形に見えます。偶然ですが、なかなか珍しい形です。その平行四辺形に、(正三角形に近い)三角形がくっついています。ベガは0.0等星で、星の明るさの基準になる星です。平行四辺形の南側の二つのβ星とγ星は3等星です。北側の二つのδ星とζ星は4等星です。よく晴れた夜には、この4個が肉眼ではっきり見えます。ε星は、4等星と5等星からなる連星です。肉眼で見える実視連星で、それぞれがまた連星系で、珍しいダブルダブルスターと呼ばれています。望遠鏡で眺めると、4個の星がくっついて見えるという訳です。

 1等星のベガは、七夕祭りには欠かせない星です。ベガは、地球からの距離が25光年程で、とても近い星です。惑星系をもっているそうで、なかなか興味深い星です。青白い輝きで、見飽きないとても魅力的な星です。8月の今頃の夜9時ごろには、天頂付近に昇ります。眺めるのもとても大変ですが……。

 来週から、9月になります。まだまだ真夏のような気温で、ムシムシの天気が続くようです。いつになったら、さわやかな秋空になるのでしょうか……。今夜は晴れるかも、という予想で、今Blogを書いています。この3週間は、まともな星空を見ることが出来ませんでした。という訳で、夜の星空を期待して、待つことにします、です。

データ/ケンコースカイメモS・100ミリF2.8マクロ・EOSKissX8i・ISO1600・f4.5・50秒・ソフトフィルター使用・2022年6月28日21時40分

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2022年8月18日 (木)

夏の大三角

Blog_20220818192201  写真は、今年初めて撮影した夏の大三角(形)です。いつもの夏ならば、何回も何回も眺めているのですが、今年は、まともに眺めたのが、まだこの1回だけです。写真は今月3日の撮影ですが、その後、星空らしい星空は、一度も見ることが出来ていません。どう考えても、変な夏で、尋常ではない夏を感じています。異常なことが起こらなければいいのですが……。

 東の空を向いて、夏の大三角が天頂付近に昇りかけた感じの眺めです。左方向が、天の北方向です。この構図が、いちばん落ち着くのでは、と思います。雲が少しでも流れていると、複数の星座をまとめて撮るなんて、なかなかできないので、こういう写真は、すっきり晴れた時にしか撮れません。そういう意味で、星座写真を撮るのも、結構大変なんですね……今気づきました。

 写真の左上の一番明るい星が、こと座のベガで、全天で5番目に明るい1等星です。右側の1等星が、わし座のアルタイルです。アルタイルの両側に、3等星と4等星があります。この三ツ星は天の川の中でも目立つので、アルタイルはすぐに見つけられます。左下の明るい星が、はくちょう座のデネブです。ちょうど白鳥のいちばん尻尾の部分です。白鳥のくちばし付近には、二重星で有名なアルビレオという3等星があります。このアルビレオは、望遠鏡で見ると青色とオレンジ色の二つの星がくっついて見えます。宮沢賢治は「銀河鉄道の夜」の中で、サファイア(青)とトパーズ(オレンジ)に例えています。ふたつの色の対比がとても美しく、いちばん有名な二重星です。さらによく見ると、写真の下部分には、イルカ座も写っています。小さな星座ですが、子供たちに人気の星座です。

 ところで、この夏の大三角は、天の川の真っ只中にあって、ちょうど白鳥が天の川の上空を南に向かって飛んでいるような、そんなステキな眺めになっています。天の川を南にたどれば、いて座とさそり座周辺です。天の川のいちばん賑やかなところに行きつきます。星々の海と呼ばれている密集した領域で、天の川銀河の中心部方向です。天の川は、一年中見えるのですが、やはり、夏の天の川は特別です……そんな感じがします。

 今夜も、夜になって、何回も雨が降ってきました。外はムシムシで、気温30度の無風の夏の夜です。涼しい風が欲しいですね。という訳で、冷たいビールが欲しくなりました、で~す。

データ/ケンコースカイメモS・トキナー11~20F2.8・EOS60Da・ISO1600・20ミリ・f4・35秒・ソフトフィルター使用・2022年8月3日21時20分

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2022年8月11日 (木)

ヘルクレス座の球状星団M13

M13blog_20220811191201  写真は、ヘルクレス座の球状星団M13です。この十年の間に撮影した画像の中で、いちばんいい感じの画像です。8インチのシュミカセの光軸が最適だったのか、それとも、大気の状態がとても良かったのかは分かりませんが、とても満足のいく画像です。コンポジットと少しだけ明暗+コントラストを触っただけです。

 球状星団はとても撮影しやすい星団のように見えますが、実際はとても難しいのでは、と思います。露光時間が少し長いと、中心部周辺が白トビしてしまって、立体感がなくなってしまいます。逆に、露光時間が少し短いと、星団周辺部のやや暗い星が目立たなくなってしまいます。露光時間だけではないのでしょうけれど、簡単そうで、なかなか撮影しにくい被写体です。

 このM13は、夏の夜空ではとても目立つ、有名な球状星団です。肉眼でも晴れた夜には見えるという話ですが、いまだに見たことはありません。大きさが23分ほどなので、視力1.2では少々無理なのかも知れません。それとも、見えていても、暗い星として見ているのかもです。

ヘルクレス座と同じ夏の星座いて座にも、有名な球状星団M22があります。M22は、天の川の中ですが、肉眼でもよく見えます。M22の大きさが30分と少しだけ大きいので、見えるのかも、です。または、M22の位置がとても分かりやすい場所なので、簡単に見分けることが出来ているのかも知れません。どちらにしても、肉眼で見えるというのは、とてもうれしいことで、感動モノです。

 東の空に、満月に近い大きな月が昇ってきました。山の稜線から顔を出すときの、大きさというか、輝きは、これまた感動モノです。写真のM13も、満月ほどの大きさなんですが、あまりにも暗いので、大きさを比べることが出来ません。満月と比べることが出来るのは、春の星座のケンタウルス座にあるオメガ星団だけかも、です。この球状星団が山際から姿を現したときの姿は、すごい迫力でした。

 また晴れた夜に、ゆっくりM13を探してみます。探すとすれば、ヘルクレス座が西空に傾きかけた頃でしょうねえ……もちろん……という訳で、今夜は、月を眺めながら、冷たいYEBISUを頂きます。

データ/ビクセンSX2・セレストロンC8・専用レデューサー・EOSKissX8i・ISO3200・75秒・30コマ合成・2022年6月29日21時40分

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2022年8月 4日 (木)

ヘルクレス座周辺

Blog_20220804185801  梅雨明けしてから、やっと夏らしい空になりました。北陸地方から東北にかけて、大雨だそうで、これも世界的な異常気象による典型的な天候異変のようです。夏なのに、こんな天気は、どう考えても尋常ではない、という気がします。薩摩半島は夏になりましたが、異常に蒸し暑い夏です。夜になってもヒンヤリ感は全くなしです。夏の夜は、もう少し涼しかったような気がしますが……記憶では……。

 写真は、夏空の星々です。ヘルクレス座とその周辺の星座たちです。星雲や星団の写真もそれなりに楽しめるのですが、星座写真は実際に目に見える星々なので、いちばん気軽に楽しむことが出来ます。双眼鏡があれば、もっと詳しく周辺の星々を観察することが出来るので、最高に楽しい時間です。

 夏の星座は、かんむり座やへび座、少し南側のてんびん座から始まります。でも、これらの星座には明るい星が少ないので、やはり夏はヘルクレス座からかも、です。うしかい座の1等星アルクトゥールスとこと座の1等星ベガの間にある、全天で5番目に大きい星座です。ヘルクレス座は3,4等星ばかりの星座で、頭を南にして横たわっています。頭の形の三角形が分かれば、大体の形を見つけることが出来ます。その三角形のすぐ近くには、へびつかい座の明るい2等星があります。へびつかいは、頭を北にして横たわっています。ちょうどふたりの頭と頭が、くっつくような姿勢で並んでいて、とてもユニークです。ヘルクレス座とへびつかい座は、共にトレミーの48星座の中に入っています。

 ヘルクレス座には、勇者ヘルクレスの両手両足が揃っていて、上手いこと星座線で結んだものです。いつものことながら、感心しています。ヘルクレスの右の腰あたりには、夏の夜空で最も目立つ球状星団M13があります。小さな双眼鏡でも何とかその姿を確認できます。口径100ミリで100倍程ならば、星がかなり分離して、素晴らしい眺めになりそうです。透明度が良い晴れた夜には肉眼でも見えるそうですが、まだ見たことはありません。この星座写真の撮影の前日に、M13を8インチシュミカセで撮影しました。次回に、UPします。

 今夜は、旧暦の七夕で、六日月です。月はすっかり西空に傾いていますが、晴れているので、外は明々です。という訳で、今夜の残り時間は、画像処理で…~…す。

データ/ケンコースカイメモS・トキナー11~20ミリ・F2.8・EOSKissX8i・ISO1600・f4・30秒・ソフトフィルター使用・2022年6月30日21時40分

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