月面アリアデウス谷
写真は、月齢7.2の月面中央部やや北の、静かの海の西岸付近です。左方向が、月面での北方向です。起伏の少ない晴れの海から、クレーターが目立つ荒涼地帯への入り口です。海と言っても、平坦な地形ではなく、ごつごつの岩だらけの大地のようです。この写真を見ると、静かの海や晴れの海は、サッカーでもできそうな、平たい球場のような感じに見えるのですが、全く違っていて、器用な月面車が走るのも、とても大変だそうですね。
写真の右上隅に、アポロ11号の着陸地点が見えます。着陸船が降り立つのでしょうから、NASAもとても気を使ったはずです。それでも、多分岩だらけの荒れ地だったはずです。月面の海と言うのは、どこも岩ゴツゴツの場所だそうです。
静かの海の西海岸から、アリアデウス谷が始まっています。海岸近くにある小さなクレーターが、アリアデウス・クレーターです。アリアデウス谷は、そこから西方向に延びている長さ220㎞もある巨大な谷です。幅は4~5㎞、深さは800mもあります。谷の中央部で、南北に5㎞程ずれています。溶岩台地をつくった、地殻変動が激しい39億年前の、産物なんでしょうか……。
もっといろいろな月面地形を撮影したいと思っていますが、拡大するのがとても大変です。この撮影は、8インチのシュミカセにASI183MCのCMOSカメラを接続して撮影しています。焦点距離は、1インチのCMOSカメラなので、およそ5200ミリでしょうか。クレーターをもう少し拡大するには、焦点距離を2倍から3倍程延ばす必要があります。2.5倍のバローレンズを持っているので、次回はそれを使っての撮影に挑戦してみます。この画像は、70コマ合成です。もっと多く撮る必要があるのかも、です。動画の方がうまくいくのか、まだまだ不勉強で、よく分かりません。そうは言っても、実際はなかなか大変な作業なんですが……まあ、ノンビリ考えて、準備をしてみます。
今夜の薩摩半島の天気は、曇りの予報なのですが、晴れるかも、というかすかな望みもありそうで、昼下がりの今、Blogを書いています。という訳で、星空を期待して待つことにします、です。
データ/ビクセンSX2・セレストロンC8・ASI183MC・ゲイン130・18㎳・70コマ合成・2022年6月6日21時30分