天の川 M8周辺
夏の星雲星団と言えば、先ず、散光星雲M8の干潟(ひがた)星雲でしょうか……。天の川の星々の中にあって、肉眼でもよく見えるというのが最大の理由です。写真中央の赤い星雲がM8です。干潟という愛称は、星雲内を暗黒帯が走っていて、干潟に似ているところから、付けられたそうです。毎年撮影をしていますが、今年は、ボーグの55FLでの撮影でした。アップで撮るとすごい迫力ですが、こんな感じで撮ると、天の川と調和して、とてもいい感じになります。
ボーグの55FLに専用レデューサーを付けると、200ミリF3.6になります。それを、EOSのAPS-Cにつけると、320ミリF3.6です。適当な中望遠になって、明るさは3.6です。明るいので、撮影がとても楽ちんですね。
M8までの距離は、4000光年程です。直径10万光年の天の川銀河全体から見ると、太陽系にとても近いということが分かります。このM8 を近くで眺めると、どんな迫力なんでしょうか……想像もつきません……。
M8の上部に小さな散光星雲が見えています。三裂(さんれつ)星雲と呼ばれている、M20です。星雲内を暗黒星雲が走っていて、3つに分裂しているように見えるところから、愛称が付けられたようです。地球からの距離は5600光年程で、M8よりは少しだけ遠いようです。やや暗いので、肉眼では勿論見えないし、6、7倍の双眼鏡でも見えないのでは、と思います。
それにしても、周辺の星々の海の美しいこと……。天の川の中心部方向だけあって、星の密度は異常なんですね……。その中に浮かぶ散光星雲……とてもいい眺めかな、と思っています。人間(生命体)の故郷でもある星の世界、死後は、また、星の海に〈原子・分子〉の姿で還っていくのでしょうか……。
という訳で、まだまだ暑いので、今夜は少しだけ冷たいYEBISUビールを頂きます。
データ/ケンコースカイメモS・ボーグ55FL・EOS60D(改造)・ISO1600・50秒・2022年8月2日21時40分
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