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2022年10月の4件の記事

2022年10月27日 (木)

ケフェウス座

Blog_20221027191101  写真は、秋の星座のひとつ、ケフェウス座です。ちょうど今の時期、北極星の上に輝いている五角形が目印です。夜の9時ごろには、子午線を越えて、西空でしょうか。特別に明るい星はないのですが、暗さに慣れてくると、細長い五角形が見えてきます。紀元前1500年頃から知られているとても古い星座で、もちろんトレミーの48星座のひとつです。

 秋の星座は、このケフェウス座から始まっているような気がします。ケフェウス座に始まり、カシオペヤ座、ペルセウス座、アンドロメダ座、ペガスス座、クジラ座と続く星座たちは、古代エチオピア王国の物語になります。ギリシャ神話の話の流れ通りに、とても上手く繋がっています。星々を星座線で上手く繋げて、作り上げたものだと、いつもながら感心しています。偶然にも、そこに適当な星がないと作れないので、想像力と創作力のすごさに、改めて感動しています。

 このケフェウス座は、古代エチオピア王がモデルです。人の形には見えません。どう考えても(個人的な意見ですが)、国王が着ていた鎧のような気がします。ちょうど胸からお腹に付ければ、ピッタシです。おまけに肩のあたりに、留め金まで付いているようです。

 ケフェウス座の隣には、王妃カシオペヤ。その隣には、偶然に出会った勇者ペルセウスです。ペルセウスの近くには、海の神ポセイドンの怒りを買って、岩場に〈いけにえ〉として繋がれているアンドロメダ姫。その大きな岩場を胴体とする飛馬ペガスス。さらに南の海には、アンドロメダ姫を狙うクジラ(化けクジラ)です。ここまでよく精巧に、作ったものですね。

 星を眺めながら、古代の物語をゆっくりと鑑賞できます。夜に、砂漠を旅する遊牧民たちの特別な楽しみだったのかも、です。古き良き時代の夜空は、暗黒の空に輝く星々の明かりだけだったのでしょう……間違いなく。ロマンあふれる、秋の星空です。

 今夜は曇り空で、久し振りに、夜、Blogを書いています。昼間よりも夜の方が、楽しい気分で書けますね。秋は裏庭で、独りテントで、のんびり秋の星空を眺めてみます。

 という訳で、今夜は、DHCビールをゆっくり頂きます。ただし、今日から常温ビールなんですよね……我が家は……。

データ/ケンコースカイメモS・EOSKissX8i・シグマ30ミリF1.4・ISO1600・f4・35秒・ソフトフィルター使用・2022年10月18日20時30分 

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2022年10月20日 (木)

木星をCMOSカメラで初めて撮影しました

202210121211_2capobj802blog  先週の水曜日に、木星をCMOSカメラで初めて撮影しました。初めてだったので、最初からとても大変でした。セレストロンの8インチのシュミカセに、ASI183MCをくっつけただけでしたが、そこからが大変な作業でした。焦点距離が5200ミリほどになるので、木星を画面中央にもって来るのが最初の苦労でした。

 自動導入で木星を導入しても、すんなりと中央に来てくれません。こんな時は、低倍率のアイピースに入れ替えるか、デジカメのボディーに入れ替えるかです。まあ、取り合えず、デジカメボディーに入れ替えて、木星を画面中央に導入しました。何とかデジカメの液晶中央に小さな木星が写っています。ここで、デジカメボディーをCMOS本体に交換しました。それなりに、小さいですが、PC画面に木星が映っています。1インチサイズのCMOSなので、木星本体はとても小さい感じでした。

 CMOSカメラの解像度を八分の1ほどに落として、ピント合わせです。ここからがまた大変です。ゆらゆら・ふにゃふにゃと動く木星にピントを合わせなければなりません。高度50度ほどに昇っている木星ですが、分厚い大気の影響がモロです。もう少し高く昇るのを待つべきか、少々迷いましたが、まあ、取り合えず、何とかピントを合わせて、動画撮影の開始です。

 木星の撮影は、2分以内というのが常識だそうです。というのも、木星は自転速度が速く、惑星表面が見る見るうちに回転移動してしまうからだそうです。この短い時間のうちに、数百フレームから数千フレームを撮影しなければならないようで、これまた、大変な作業のようです。初心者なので、1分半で、100フレームの撮影。それを20回ほど、ピント合わせをやり直して、繰り返しての動画撮影でした。

 その動画の最後の方の100フレーム(実際は90フレーム)をコンポジットして、画像処理したのが、写真の木星画像です。木星のアップをアイピースで覗いたこともないので、色合いはよく分かりませんが……まあ、木星らしくなったのかも、です。写真には、ガリレオ衛星のイオとエウロパが小さく写っています。木星表面の中央下あたりには、ガニメデの影らしい黒っぽいものも写っています。

 まだまだ、木星は観察・撮影ができるので、また挑戦してみます。最初にしては、少しだけ満足した気分です。という訳で、今夜も晴天になりそうなので、のんびり星を眺めてみます。

データ/ビクセンSX2・セレストロンC8・ASI183MC・ゲイン225・30ms・動画90フレーム・ステライメージ9・2022年10月12日21時30分

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2022年10月13日 (木)

ペガスス座の球状星団M15

M15blog_20221013131001  ブログのUP写真も、やっと秋の星空になりました。暦の上では、8月から秋なんですが、秋の星座は、東の空に昇っても、まだまだ高度が低く眺めるのが大変でした。9月の中旬から、やっと秋らしい星座が空高く昇ってきました。写真は、9月20日に撮影した、ペガスス座の球状星団M15です。この日は、アンドロメダ座のM31なども撮影したので、とても忙しいい夜でした。

 秋の星空で目立つ球状星団と言えば、このM15やみずがめ座のM2、もう一つ、やぎ座のM30などがありますが、M15が一番目立つのでは、と思います。球状星団の中心部は、いつものことですが、どうしてもやや白トビしてしまいます。中心付近の星の密度がどう考えても異常で、この世のものとは思えません。中心部にブラックホールがあったとしても、ブラックホール・シャドウの撮影は不可能ではないかと思えます。この球状星団の直径は150光年ほどあるようで、その大きさも異常です。星の数も、多分100万個ほど集まっているようで、これまた、とても不思議な世界です。

 秋の星座は、少し地味ですが、それなりに良い眺めです。ケフェウス座、カシオペヤ座、ペルセウス座、アンドロメダ座、ペガスス座など、秋の主な星座が勢ぞろいします。その間を流れる天の川も、なかなかの眺めです。湿気の多い夏の空よりも、秋の空の方が透明度がいいような気がします。

 このところ、少々寒かったり、まだまだ夏のようだったりしています。秋のような気もしますが、よく分からない季節です。春と秋の期間が、とても短くなったように思います。薩摩半島は、5月から10月までが夏だそうで、今日も夏の陽気です。

 という訳で、今夜も晴れそうな気がしますが、どんなんでしょうか……。晴れたら、昨日と同じで、CMOSカメラで木星を撮影する予定です。

 追伸 この球状星団を撮影した夜に、また不思議な光を見ました。3度目ぐらいです。東に向かって光が二つ、前後にくっつくように連なって、ゆっくり飛んでいきました。2,3等級の明るさでした。周回軌道を人工衛星などが、前後に連なって飛んでいくことなんてあるのでしょうか……。これまた不思議です。よく分かりません、です。

データ/ビクセンSX2・セレストロンC8・専用レデューサー・EOSKissX8i・ISO3200・70秒・15コマ合成・2022年9月20日20時10分

 

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2022年10月 6日 (木)

いて座Aスター周辺

Ablog_20221006185601  今年の5月、天の川銀河の中心部にあると言われていたブラックホールのシャドーの画像が発表されました。その画像を見た時は、とても驚きました。やはり、本当だったか……それにしてもこんなに早く映像化できるとは……という気持ちでした。観測精度というか、天体観測が驚異的に進歩していることを、強く感じています。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡もそうです。月よりもはるかに遠い、150万㎞ほど離れた軌道上に設置して、組み立てて、もう撮影を始めているそうで、イヤイヤ、宇宙は大変なこと(いい意味で)になっているのですね。驚くことばかりです。

 写真は、いて座の中心部です。南斗六星が見えています。北斗七星を小さくしたような、少し暗い輝きですが、ヒシャクの形をしています。この周辺は天の川の中心部に近いので、星々の数は異常です。右側が暗いのは、暗黒帯が走っていて、星間ガスがとても多いからです。この領域では、星が次々に生まれています。暗黒帯の中に、散光星雲のM8とM20も見えています。

 写真右隅の赤い丸の中心付近が、いて座Aスターと呼ばれているところです。以前から、強力なX線などの電波源として知られていて、ブラックホールがあるのではないかと、強く言われ続けてきた場所です。赤経17h45m40s、赤緯-29度0分28秒、天の川銀河の中心部です。ここは、いて座とさそり座とへびつかい座の境界に近い所です。地球から27000光年のこの方向のはるか彼方に、ブラックホールがあるのですね。不思議というか、宇宙の神秘さを感じてしまいます。ブラックホールも当たり前の存在になりそうです。この世界はどんな世界なのか、改めて考え始めています……。

 薩摩半島は、まだまだ夏の陽気です。もう1ヶ月は、夏の感じでしょうか……。それに比べて、関東地方から北は寒気の影響で、少々寒いようです。初冠雪が、あちこちから聞こえてきます……想像できませんが……。日本列島も、南北に結構広いのですね。

 という訳で、少しぼんやりした十日月を眺めながら、少しだけ冷たいEBISUを頂きます、です。

データ/ケンコースカイメモS・タムロン45ミリF1.8・EOSKissX8i・ISO1600・f4・40秒・20コマ合成・2022年9月15日21時20分・我が家の裏庭

 

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