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2022年11月の4件の記事

2022年11月24日 (木)

アンドロメダ銀河M31

M31blog_20221124131301 ちょうど今頃が、アンドロメダ銀河を眺めるのに、最適な時期です。天頂付近で、暗い星空をバックにして、輝いています。晴れていれば、肉眼でもはっきりと見えて、なかなかの眺めです。神戸から薩摩半島に引っ越してきて、北東の空に雲のように輝くM31を見た時は、感動モノでした。

 写真は、3週間ほど前に撮影したM31です。撮影の時、縦位置か横位置かで、いつも悩みます。この写真は、横位置(南北方向)で撮影して、トリミングして、上方が北方向になるように回転しています。M31の円盤を、左下からのぞき込む感じになっています。遠近感が少し不自然ですが、まあ仕方ありません。M31の右上に見えるのが、伴銀河のM110です。M31の中心付近のすぐ下に見えているのが、同じく伴銀河のM32です。M110、M32共に、楕円銀河のようです。

 アンドロメダ銀河M31の、地球からの距離は230万光年程です。肉眼で見える最も遠い光、ということになります。直径が天の川銀河の2倍ほどあるので、恒星の数は、1兆個をはるかに超える数になるはずです。距離が230万光年とか、個数が1兆個なんて言われても、想像するのが極めて難しすぎます……どう考えても、人間の脳細胞がついていきません……ね。

 11月も下旬になれば、ペガススの四辺形もアンドロメダ座も21時を過ぎると、子午線を越えて、西空に移動していきます。東の空には、冬のダイヤモンドが姿を現し、賑やかな冬の星空になります。少し寒い冬空ですが、星々の明るい輝きを期待して、ゆっくり待つことにします。

 今夜は晴れそうなので(多分)、観望・撮影の準備をします。という訳で、ホットコーヒーで、小休止します、です。

データ/ビクセンAP・ボーグ55FL・専用レデューサー・EOSKissX8i・ISO1600・25コマ合成・2022年11月4日20時頃

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2022年11月17日 (木)

秋の星空 天頂付近

Blog_20221117190101  11月も中旬を過ぎて、秋も終わりかけています。2,3日前の夜10時過ぎに眺めた空に、秋から冬への季節の移り変わりを感じてしまいました。カシオペヤ座が北極星の上に見え、ペルセウス座が空高く昇っていました。アンドロメダ座が、ちょうど天頂のど真ん中です。ということは、冬の大三角が、東の空に昇りかけているのでしょう。星空を眺めていると、季節の変化をリアルに感じることが出来ます。

 写真は、10月の中旬の天頂付近です。左下隅の明るい輝きが、木星です。星々と比べると、異常な明るさです。今年は、土星と木星がとても明るく輝いているので、秋の星座は、やや大人しい感じがします。それでも、ペガスス座は秋の代表的な星座なので、飛馬の胴体を示す四辺形は特別に目立ちます。すっきり晴れた夜には、西方向に伸びた馬の首と前足のひとつは見えるのですが、そういう夜空が少ないのがとても残念です。

 ペガスス座の南には、うお座とみずがめ座が見えるはずなんですが、暗い星ばかりで、肉眼では星座の形をなかなか確認できません。写真には写っていませんが、その南の地平線近くには、みなみのうお座の1等星フォーマルハウトが見えます。やや暗いのですが、秋の星空ではただ一つの1等星です。フォーマルハウトという名前自体がモダンで、かっこいい名前です。アラビア語で、大魚の口という意味です。その名前の通り、魚の口のあたりにあります。

 写真右隅には、小さな星座のこうま座も写っています。こうま座は、南十字座の次に小さい星座です。この星座は、4等星以上の星がないので、肉眼で見ることは難しいのでは、と思います。こうま座の近くには、夏の星座ですが、いるか座が見えています。いるか座は、少しだけ明るい星があるので、肉眼で何とか見ることが出来ます。

 ところで、今年は、惑星の当たり年です。東の空には、冬の星座と共に火星が昇ってきています。12月1日には、地球に最接近します。と言っても8000万キロ以上で、大接近とまではいかなくて、中接近だそうです。それでも、冬の明るいどの1等星よりもさらに明るいそうで、赤い輝きを楽しめるのでは、と期待しています。

 という訳で、夜の雨を眺めながら、ノンビリ小休止で~す。

データ/ケンコースカイメモS・EOSKissX8i・トキナー11~20ミリF2.8・ISO1600・f4・35秒・ソフトフィルター使用・2022年10月18日21時20分

 

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2022年11月10日 (木)

皆既月食と天王星食

Blog_20221110190401  写真は、11月8日夜の、皆既月食中の赤銅色の月です。皆既月食中に起こった、とても珍しい天王星食も同時に眺めることが出来ました。天気がとても心配でしたが、快晴の夜空で、気持ちよく観望することが出来、感動モノでした。

 この夜、撮影に使ったのは、ES社のED102屈折鏡です。少々重いのですが、柔らかい描写が気に入っています。これに、笠井の等倍マルチフラットナーを接続すると、APS-CのEOSKissなので、焦点距離が1100ミリほどになります。ちょうど、月面が大きくもなく、小さくもない感じかな、という計算でした。

 皆既に入ってから、のんびり撮影という予定でした。風呂上がりに、上着を多めに着て、観望・撮影の準備をしていた時には、月が半分近く欠けていました。少々慌てて、赤道儀の極軸合わせをして、月の導入です。どういう訳か、月にピントを合わせようとしても合いませんでした。手違いで2インチのスリーブ延長筒が長すぎたようで、慌てて短い延長筒に交換です。この辺で、19時を過ぎていました。

 暗い月面でのピント合わせの難しさを、忘れていました。ここからが、大変でした。暗い月面でのピント合わせです。海と陸の境界部分を拡大して、何回もピント合わせ……行ったり来たり……です。最後に、月の輪郭のピントを確認して、何とか、やっとOK です。その頃には、月の左15分ほどのところに、天王星を確認。6等級にしては、明るい輝きでした。

 デジカメの液晶モニターを眺め、シャッターを切りながら、天王星が月に接近するのを眺めていればいい訳で、やっとノンビリできました。天王星の動きの速いこと……というよりは、月の動きの速いこと速いこと……。赤道儀が月追尾モードになっているので、星の方が動いていることになります。そして、天王星が月に潜入する瞬間までモニター画面にくぎ付けです……これが天王星食ですから。

 日本で見られる惑星食は、1580年7月26日の土星食以来、442年ぶりのことです。次の惑星食は、322年後の2344年7月26日の、これも土星食です。次の天王星食は、遥かな未来になるようで、何千年も先になるかも、です。

 今、東の空に、月齢15.7の明るい月が昇っています。地球のただ一つの衛星である月があってよかった、そんな感想です。という訳で、今夜は、〈香るエール〉で乾杯しま~す。

データ/ビクセンSX2・ES102ED・笠井等倍マルチフラットナー・ISO1600・A・二分の一秒・露出補正-1・2022年11月8日20時19分5秒

 

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2022年11月 3日 (木)

ペルセウス座メロッテ20

Mel20blog   薩摩半島は、この1週間雲が多くて、天気は〈晴れ〉なんですが、何故かすっきりしない空模様です。夜に三日月が見えたことがありましたが、その後曇り空が続いていて、いつの間にか上弦の月も過ぎてしまいました。今日も曇り空ですが、夜には〈晴れ〉と予想して、昼下がりの今、Blogを書いています。

 写真は、ペルセウス座の散開星団メロッテ20です。夜9時半を過ぎると、北東の空にペルセウス座がやや高く昇ってきます。東から北東の空は、鹿児島市や錦江湾周辺の街明かりのために、夜空はイマイチです。加世田市街地の明かりもあって、ほんのりと明るくなっています。そのために、東から昇る星座の撮影は、夜の9時半以降ということに決めています。こんな田舎でも光害の影響が、少しはありますね。

 写真が、ペルセウス座のメロッテ20です。画面外にも星々が広がっているのですが、その中心部付近です。左下の明るい星は、ペルセウス座のα星ミルファクです。2等星ですが、結構明るい星のようです。6倍の双眼鏡で眺めると、視野いっぱいに青い輝きが広がっています。6~7個は見ることが出来ますが、本当は200個ほどの星の集団のようです。散開星団は若い星が多くて、青白い星の眺めは、とても感動的です。

 11月に入って、夜9時頃には、ペルセウス座の東から、冬の星座のおうし座やぎょしゃ座、そしてオリオン座が昇ってきます。もう秋というよりも冬の星空になりかけています。ペルセウス座の南には、スバルがぼんやりと輝いています。季節の変わり方が、何故か速く感じられる今日この頃です。……それでも、西の空低く、まだ夏の大三角が見えていますよね……。

 という訳で、今夜雲がなければ、CMOSカメラで月齢8.7の月面撮影です……が……晴れるんでしょうか……???。

データ/ビクセンAP・ボーグ55FL・EOSKissX8i・ソフトフィルター使用・ISO1600・30~40秒・2022年10月24日22時

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