おうし座のM45スバル
冬の始まりは、やはり〈スバル〉のような気がします。冬の星座で、東の空から最初に昇ってくるのが、おうし座とぎょしゃ座です。その星座の中でも、いちばん目立つのが、おうし座の散開星団スバルとぎょしゃ座の一等星カペラです。11月の中旬、ひんやりとした日没後の空に輝き始めます。
写真が、散開星団スバルです。満月の4,5個分ほどの大きさがあります。正式には、プレアデス星団と言い、メシエカタログには、M45として掲載されています。清少納言の随筆『枕草子』に、〈星はすばる。ひこぼし……〉と書かれている通り、肉眼で見える星々の中で、とても目立つ星明りなのでしょう。視力の良い人は、4,5個の星が確認できるそうです。青白い輝きは、冬の寒さをより一層感じてしまいますが、とても珍しい眺めだったようです。
平安時代の人々は、東山の稜線の上に昇ったスバルを、冬ごとに眺めていたのでしょうか……。その当時の夜空と言えば、多分漆黒の闇に近かったはずです。乾燥した冬の冷気の中で、今よりもはるかに明るい輝きだったはずです。それにしても、寒い冬の都で、障子窓を開けて星空を眺めるには、それなりの好奇心というか、深い思い入れがあったはずです。その想いや気持ちは、今の時代にもつながっている、そんな気がします。本当は、紀元前3000年も4000年も前から、人々は星々を眺め続けてきたはずで、人類の歴史と共に続いているのでしょう。そう考えると、遥かな歴史の重みを感じてしまいます。
M45スバルは、太陽系からの距離が400光年程で、比較的に近い、というよりもすぐ近所といった方がいいのかも知れません。散開星団は、若い星が多く、惑星も生まれ始めている、かもです。実際は、何百という星の集団でしょうか……。ギリシャ神話から推測すると、巨人アトラスの7人の娘たちが踊っている姿になるそうですね……詳しいことは知れませんが……。
ところで、今夜は雨で、スバルも何も見えません。時々突風が吹いて、真冬らしくなりました。明日から、南国薩摩半島も雪が積もるかも、という天気予報でした。という訳で、一休みしま~す。
データ/ビクセンAP・ビクセンED70SS・等倍マルチフラットナー・EOSKissX8i・ISO1600・100秒・2022年12月15日20時20分頃
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コメント
スバルは、大好きです。宇宙の神秘を感じますよね。冬は夜寒いんですが、時々眺めています。
投稿: ひーさん | 2023年1月 9日 (月) 18時56分
冬の星空では、スバルの輝きが一番目立ちますね。昔は、もっと明るく輝いていたのでしょう。寒いですが、冬の夜空が最高かも、です。
投稿: sho | 2023年1月11日 (水) 20時19分