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2023年1月の4件の記事

2023年1月26日 (木)

うさぎ座

Blog_20230126191101  今年2023年は、うさぎ年です。うさぎ座は何年か前に撮影したことがありますが、もうすっかり忘れていました。先週の土曜日、久し振りに星空だったので、うさぎ座を撮影しました。オリオン座のすぐ南側にある、小さな可愛い星座です。と言ってもトレミーの48星座のひとつで、紀元前500年ほど前から知られていた、結構有名な星座だそうです。

 トレミーの48星座には、動物の星座が多く、48星座の半分ぐらいは動物かな、という感じです。おおぐま座やおおいぬ座、わし座などはとても有名ですが、このうさぎ座はそれほど有名ではありません。写真が、うさぎ座の全景です。3等星と4等星以下の集まりで、こじんまりした星座です。写真の右上の二等辺三角形が、うさぎの耳になっています。星座線の引き方は、天文書によっていろいろあるのですが、この星座線がいちばんウサギに見えるのかな、という印象です。

 ギリシャ神話には、うさぎの話はなかったのではと思いますが、北隣り東隣りには、狩人オリオンと飛び上がっている大犬がいるので、兎がいればちょうどいいのかも知れません。まあ、個人的な推測ですが……。それにしても、兎に見えるから不思議です。なかなか上手く、線で結んだものですね……さすがです。

 ところで、このうさぎ座には、M79というメシエ天体の球状星団があります。冬の星座の中では、ただひとつの球状星団だそうです。うさぎの前足の下(南側)らしいのですが、撮影に使ったのは、標準気味のレンズなので、球状星団らしき光は確認できません。このM79はとても小さな光のようで、望遠レンズが必要みたいです。また機会があれば、撮影してみます。

 一昨日から、寒風が吹き荒れていて、寒波襲来です。昨日の朝は、この薩摩半島の西側でも雪が積もっていました。積もったと言っても、積雪は1cm足らずですが、平年よりも気温が6、7度は低い感じです。昨夜21時の外気温は、摂氏1度でした。ここまで低温(薩摩半島の話ですが)だと、夜に外に出る勇気はありません。明日からも次の寒波が来るようで、寒さにほとんど慣れていない南国薩摩も珍しく大変です。

 今年はうさぎ年なので、何とかコロナも収まって、みんなが思い切り飛躍する年になって欲しいですね。そんな想いです。

 そういう訳で、雨が降る夜の闇をノンビリ眺めながら、小休止します、です。

データ/ケンコースカイメモS・OM-1MarkⅢ・ズイコー12~40ミリ・F2.8・ISO1600・35ミリ・f5・50秒・ソフトフィルター使用・2023年1月21日20時25分

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2023年1月19日 (木)

ぎょしゃ座の散光星雲

Blog_20230119125501  写真は、ぎょしゃ座の散光星雲IC405とIC410です。IC番号のついた天体です。天体カタログには、メシエカタログ(M)、NGCカタログ、IC カタログなどがありますが、このIC(Index Catalogue)カタログは、 NGC天体を補足するようにつくられたカタログだそうです。天体データや名称は、結構ややこしい所があって、あまり深入りしないようにしています。

 ぎょしゃ座の五角形の南端のあたりにある散光星雲です。結構大きくて明るいので、撮影は割と楽な感じです。写真左側がC410で、右側がC405です。IC405は、形に特徴があって、オタマジャクシ風のかたちです。勾玉(まがたま)にも似ているので、勾玉星雲という名前で呼ばれています。

 この散光星雲を探すには、二つの星雲の間にあるいくつかの4,5等星の星の集団を見つければ、探しやすいかも、です。この星の集団は、メロッテ31と呼ばれている規模の小さい散開星団です。この撮影の時は、ビクセンのAP赤道儀を使いました。自動導入がないので、等倍ファインダーで、星々を辿り、液晶画面を拡大しながらの捜索でした。自動導入よりも少し時間がかかりますが、とても楽しい作業です。

 地球から二つの散光星雲までの距離は、1500光年程だそうで、天の川銀河の大きさから考えると、とても近いという印象です。写真で見ると、何となく可愛い感じですが、でも実際は、超巨大な濃厚星雲ガスが広がっている広大な領域なんでしょうか……。宇宙の神秘さと怖さを感じてしまいます。

 ところで、最近は雲の多い天気が続いていて、撮影も大変です。晴れた日には、中型の赤道儀と小型の赤道儀2台を裏庭に出して、2か所で撮影したりしています。忙しいこと忙しいこと……。撮影・観察の機会を2倍に増やすやり方ですが、もうドタバタ・ドタバタです。重労働もいい所です。元気がないと、到底出来ません……ですね。

 という訳で、昼下がりのコーヒータイムです。今夜も晴れそうにはないですが。

 追伸、写真の左隅に、散開星団M36も写っています。偶然ですが……。

データ/ビクセンAP・ボーグ55FL・専用レデューサー・EOS60D(改造)・QuadBPフィルター使用・ISO1600・150秒・2022年12月15日20時50分

 

 

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2023年1月12日 (木)

ぎょしゃ座の散開星団 M36 M37

M37m36nblog  写真は、ぎょしゃ座の散開星団 M36とM37です。ぎょしゃ座は、冬の天の川の中にあるので、背景の星の多さが特徴です。そんな星々の海の中でも、散開星団らしく星が輝いています。ぎょしゃ座は、オリオン座の北隣りで、周囲には目立つ冬の星座がたくさん並んでいます。南西側にはおうし座、南東側にはふたご座があります。ぎょしゃ座の1等星カペラは、冬のダイヤモンドの6個の星の内のひとつです。

 本当は、M36の北西方向に、もう一つの散開星団M38もあるのですが、今回は二つの散開星団だけです。左側(東側)のM37は、3つの内では、いちばん大きくて明るいので、見ごたえがあります。右側(西側)のM36は、やや小ぶりですが、個々の星は明るく見えています。どちらも地球からの距離が4000光年程なので、大きさもこんな感じかもしれません。もっともっと近ければ、迫力はすごいんでしょうが……。

 この撮影の途中で、8倍の双眼鏡で眺めてみましたが、ぼんやりと小さな雲のように見えるのですが、散開星団風には見えませんでした。眺めるとすると、口径80ミリ程度の望遠鏡で30倍以上の倍率が必要かも、です。そうすると、中心部の星々も分離して、星が視野いっぱいに見えるのでは、と思います。

 このぎょしゃ座は、11月中旬の夜8時頃には東の空に昇ってくるのですが、薩摩半島の西側からでは、錦江湾周辺の街明かりが邪魔をして、星の光が見えません。そんな訳で、いつものことながら、撮影は高度が高くなる年末年始頃からにしています。田舎とはいえ、光害も時には気になることもあります。日本列島の都市部は至る所、光害がヒドイという話ですが、片田舎とは言え、例外でもなさそうです。

 昨夜から暖かい空気が流れ込んで、今日の太平洋側は3月下旬から4月上旬の暖かさだそうです。薩摩半島は、最高気温が20度を超えたのでは、と思います。この2、3日は、春の陽気になりそうです。夜になって、弱い雨が降ってきました。正月明けだというのに、季節外れの気温です。

 という訳で、一休みしま~す、です。

データ/ビクセンAP・ボーグ55FL・専用レデューサー・EOSKissX8i・ISO1600・45秒・2022年12月15日21時40分頃

 

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2023年1月 6日 (金)

おうし座と火星

Blog_20230106185601  2023年の始まりです。正月から今日まで、曇り空で、星空をまともに見ていません。週末から、天気は雨から晴れに変わるそうですが、今度は月明かりで、まだまだ、透き通った星空にはならないみたいです。明日が満月なので、月見がいいのかな、という感じです。

 写真は、東南東の空やや高く昇ったおうし座の全景です。牡牛の頭の上にある、特別に明るい火星もまだまだ見頃です。本当は、火星も撮影したいのですが、機材不足で出来ません。牡牛の背中あたりには、スバルが輝いています。顔のあたりの明るい星は、1等星アルデバランです。前回UPしたヒヤデス星団が、牡牛の顔面を表しているのでしょうか。角が2本、上手いこと付いているし、前足と後ろ足も付いています。なかなか上手く繋げたものです。

 写真左下には、オリオン座の一部が写っています。冬の星空は、1等星も2等星もたくさんあるので、とても賑やかで、とても見ごたえがあります。6倍ほどの双眼鏡があれば、スバルやヒヤデス星団などの散開星団を、あるいは、ペテルギウスやリゲル、アルデバランなどの恒星を少しだけでも詳しく観察できるのでは、と思います。

 ところで、このおうし座には、メシエ天体M1のカニ星雲があります。2本の角のうち下側(東側)の先端あたりですが、超新星残骸の光を観察することが出来ます。1054年の超新星爆発を起こした名残です。その時は、すごい輝きが夜空に見えたはずです。中国や日本をはじめ、世界各地にその時の記録が残っているようです。そして、現在も、膨張を続けている爆発の残骸です。口径30㎝以上の大口径でないと、なかなかそれらしく写ってくれないのが残念です。その内に、CMOSカメラで挑戦してみたいですね。

 この星座写真は、オリンパスのOM-1の星空AF機能を使って撮影しました。なかなか上手い具合に星にピンがきています。広角レンズを使っていますが、とても便利な機能です。星座写真は、当分はこの星空AFを使うことにしました。

 今夜の月齢14.1の明るい月は、雲のために空のどこにも見えません。満月過ぎの来週は、また星空観察をしてみます。という訳で、今夜はDHCの赤のラガービールで乾杯しま~す。

データ/ケンコースカイメモS・OM-1Ⅲ・ズイコー12~40F2.8・ISO1600・f4・50秒・ソフトフィルター使用・2022年12月20日20時10分頃

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