ズィーティーエフ(ZTF)彗星
やっと、ズィーティーエフ(ZTF)彗星を撮影しました。写真中央のぼんやりした輝きが彗星です。おうし座の1等星アルデバランに近づいています。2月14日、日が暮れて、撮影の準備をしていたのですが、なかなか雲が切れないので、1時間程待ちました。おうし座に薄い雲がかかる中、彗星のおよその位置を確認して、構図を決めて、さらに待つこと30分……晴れるのかなあ……なんて思いながら……。やがて、アルデバランがくっきり見え始めたので、液晶モニターを眺めながら微調整。そして、最初のシャッター……。
一コマ目に、彗星らしきぼんやりとした輝き、僅かに北東方向に延びた彗星の尾も見えていました。一人で歓喜と歓声……。彗星の撮影は、これで3度目です。2015年3月のラブジョイ彗星、2020年7月のネオワイズ彗星、そしてこのズィーティーエフ(ZTF)彗星です。2020年のネオワイズ彗星は、とても明るかったので、肉眼でもくっきり見えました。
まあ、ズィーティーエフ(ZTF)彗星を撮影できただけでも幸運です。近日点をとっくに過ぎていて、地球への最接近も終わって、やや暗くなっていますが、まだまだ6.5等級ほどの明るさでしょうか……。尾も少しは短くなっているのでしょうが、何とか彗星の姿をしています。
撮影画像を確認すると、彗星の位置(核とコア)が少しずつ移動しているのが分かります。すごいスピードで動いているのですね。後で、何コマか合成するのですが、5コマが限界のようです。時間にして3分から4分ほどです。
この彗星は、惑星の影響を受けて、軌道が双曲線軌道に変化しているそうで、もう二度と太陽系には近づかないそうです。不思議な世界ですね……この宇宙は……。
ところで、写真左上隅に、散開星団NGC1647も写っています。アルデバランの周辺には、ヒヤデス星団の星々も見えています。なかなか良い眺めです。ほとんど天頂付近なので、双眼鏡で眺めるのは諦めました。6、7倍の双眼鏡で、彗星が見えたかどうかは分かりません。
という訳で、今夜も晴天のようで、3日続けて星見日和です。まだまだひんやりとした外気ですが、今日の星見と撮影の準備をしておきます。
データ/ケンコースカイメモS・ボーグ55FL・EOSKissX8i・ISO1600・40秒・5コマ合成・2023年2月14日20時56分
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コメント
待っていました!
この彗星が近づいてくるというニュースを見てから、アップされるのを密かに期待していました。
いつか私も実際に見てみたいなぁ。
投稿: しのぶ | 2023年2月18日 (土) 00時21分
この彗星は、肉眼ではみえないんですね、残念ながら。双眼鏡でも、なかなか難しそうですよ。彗星の尾が、どんどん小さくなっているようです。彗星は、またやってきますよ、その内に。早く暖かくなってほしいですね。
投稿: sho | 2023年2月18日 (土) 13時27分