月面 アルプス山脈周辺
写真は、月面のアルプス山脈周辺です。すぐ南に、コーカサス山脈も見えています。月齢9.6の、北極近くの月面です。クレーターが少なく、溶岩台地が広がる、変化にとんだ地形です。西側には、雨の海が広がっていて、アペニン山脈の東側には、晴れの海があります。黒っぽい海を眺めていると、理由は分かりませんが、何となくほっとします。
CMOSカメラで月面を撮影し始めて1年ほど経ちますが、月面もなかなか面白いな、ということが分かりました。地球から地表が見える天体は、月だけなので、とても貴重な存在です。クレーターがあって、渓谷があり、延々と続く谷もあります。溶岩の流れた痕跡、だだっ広い海もあります。海と呼ばれるところは、サッカーでもできそうな平たい地表のように見えますが、本当は岩がゴツゴツの荒涼とした地形のようです。
アルプス山脈は、上弦の頃に眺めると、朝日を浴びた山肌が立体的に見えて、なかなかの見応えです。このアルプス山脈の途中をアルプス谷が横切っています。アルプス谷は、長さ140㎞、幅十数キロ、深さ700mほどあります。この谷の中を、さらに幅1㎞の細い谷が走っているそうですが、口径20センチの反射鏡で確認したことはありません。プラトークレーターもなかなかの大きさで、立派です。アリストテレスやカッシニ、アルキメデスなどもなかなか美しい姿です。
雨の海の中には、ピコ山、ピトン山という岩のような山がそそり立っています。二つとも高さ2000m以上もある独立峰ですが、どうしてできたのかは知りません。とても不思議な山です。月面をいろいろ探せば、あちこちに不思議な地形がありそうですね。
この写真に写っているのは、南北900㎞、東西1200㎞ほどです。これをさらに二倍ほど拡大したいのですが、なかなか難しい問題です、まあ、もう少し挑戦してみます。
という訳で、昼下がりの薩摩半島は、薄雲がかかった天気です。今夜もこんな感じでしょうか……。夜には、上弦一日前の月が結構明るそうですね。
データ/ビクセンSX2・セレストロンC8・ASI183MC・8ms・ゲイン130・2023年1月31日21時20分頃
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