かみのけ座のメロッテ111
写真は、かみのけ座の散開星団メロッテ111です。満月の10倍ほどの大きさの散開星団です。いつもは、散開星団付近をアップで撮るのですが、今年は、かみのけ座の中央付近をメインに撮影しました。かみのけ座自体はもう少し広いのですが、肉眼で見える星はこの付近だけです。
かみのけ座のα星、β星、γ星の星が直角三角形をつくるように並んでいます。その中のγ星の南側に広がっているのが、この散開星団メロッテ111です。スバルのように明るい星が密集していないので、肉眼で確認するのは、とても大変です。でも、晴れた夜にじっくり眺めていると、ぼんやりした雲のような光が見えてきます。双眼鏡ならば、視野全体に、20個ほどの青白い星が見えるのでは、と思います。
メロッテカタログ(略称はMel)は、フィリベール・ジャック・メロッテが、アダムス写真星図から拾い、作成した245個の星団のカタログです。このカタログの発表は1915年のことで、100年余りの前のことです。
メシエカタログ(略称はM)もNGCカタログも、18世紀の後半に発表されています。それに比べると、メロッテカタログは、とても新しいという感じがします。おうし座のヒヤデス星団もメロッテカタログの25番です。Mel.111もMel.25も、とても広範囲に広がっている散開星団です。このような星団は、双眼鏡で眺めるのが一番です。もしかして、メシエさんもハーシェルさんも、望遠鏡で探索したときに見逃してしまったのかも、ということのようですが……実際はどうなのかは知りません。
ところで、この周辺は、星がとても少ないということが分かります。天の川銀阿の星々から離れているので、遥か遠くまでの宇宙が見渡せます。かみのけ座の南部からおとめ座にかけては、かみのけ座銀河団やおとめ座銀河団の系外銀河が密集しています。小口径の望遠鏡では、小さな小さな点にしか見えないのですが、巨大な望遠鏡では、系外銀河の異様な迫力をとらえることが出来ます。宇宙望遠鏡も、ますます進歩しているので、新しい宇宙の姿を見せてくれます。これからが、とても楽しみですね……。
という訳で、今夜は曇り空なので、一昨日撮影した写真の画像処理をします、で~す。
追伸 星にピントが合わせられるので、EM-1はとても便利なデジカメです。
データ/ケンコースカイメモS・EM-1MarkⅢ・12~40ミリF2.8・ISO1600・f4.5・30秒・2023年4月26日21時30分
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