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2023年6月の5件の記事

2023年6月29日 (木)

月面 虹の入江

Blog_20230629132601  写真は、月齢11.3の虹の入江付近です。月齢10から12の月面の北極に近い北西部を眺めると、朝日を浴びて、とても明るく輝いている半円形の山脈が見えます。本当は、直径260㎞のクレーターの半分が溶岩に埋まってしまった後の地形だそうです。双眼鏡で眺めると、とても特徴ある地形の輝きです。一度アップで、撮影しようと思っていました。

 半円形の山脈は、ジュラ山脈と呼ばれています。入江の両端の岬にも、ちゃーんと名前がついていて、さすがです。この周辺は、海と呼ばれるやや暗い溶岩台地が広がっているので、明るい山際がとても目立つところです。月面の中では、眺めの良さはトップクラスでは、と思います。

 虹の入江の中にも、小さなクレーターが見えます。が……もう少し拡大しないと、確認はイマイチ難しいです。この画像の横の長さは、1000㎞ほどです。さらに1.5倍ほど拡大できたなら、もっと詳しい地形がわかるのですが……。それが、とてもとても……難しいんですよね。

 セレストロンの8インチのシュミカセの限界かもしれませんが、さらに、いろいろ試してみます。もうそろそろ、2.5倍のバローレンズを使ってもいいのかも、です。

 梅雨が終わりかけているような気がしますが、なかなかすっきりしない天気です。昼は真夏日で、夜は、完全に熱帯夜です。明日で、6月も終わりです。この一か月は、星空を一度も見ていません。星見を始めて12年目ですが、こんなことは初めてです。温暖化で、水蒸気が異常に増加したのかも、です。

 星空は、夏になっているので、星座写真も撮りたいのですが、もう少し待つことにします。

データ/ビクセンSX2・セレストロンC8・ASI183MC・ゲイン130・12ms・2023年5月1日19時30分

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2023年6月22日 (木)

りょうけん座のM3

M3blog_20230622133001  今、昼下がりですが、空は少しだけ青空です。今夜はもしかすると晴れるかも、ということで、よくあるパターンですが、昼間にBlogを書いています。6月は、今日まで一度も星空を見ることはありませんでした。梅雨が終わりかけているような雰囲気ですが、夏空になるのは、まだまだかも、です。

 写真は、りょうけん座の球状星団M3です。1764年に、シャルル・メシエによって発見されました。うしかい座のアルクトゥールスの北西10度ほどのところにあります。背景の空が暗いので、見つけやすかったのかも知れません。この写真は、5月上旬の撮影です。水蒸気も少なく、大気の状態が良かったようです。球状星団の中では明るい方で、双眼鏡でも割と簡単に見つけることが出来ます。7倍の双眼鏡で眺めると、恒星ではない感じに見えます。かすかに、ぼんやりとした雲のような光です。

 地球からの距離は、35000光年程です。天の川銀河の周辺部の、かなり遠い所のようです。メシエカタログの、M1はおうし座のカニ星雲と呼ばれている超新星残骸、M2はみずがめ座の球状星団、そして、このりょうけん座の球状星団がM3です。彗星に似た天体をカタログにまとめる契機になったのが、このM3の発見だと言われています。今から260年ほど前のことですが……スゴイですね……。ヨーロッパ諸国が如何に進歩していたかが、分かります。

 ところで、星空も、春から夏に移行しているので、もうそろそろBlogも、夏空にしたいと思っています。……が、今年の夏の天の川をまだ見ていません。早く、梅雨が終わって、夏の夜空を見たいものです。

 という訳で、アイスコーヒーで、小休止しま~す。

 追伸 午後3時頃ですが、どんよりした雲が空を覆い始めたので、今夜も高い確率で無理のような……。

データ/ビクセンSX2・ES102ED・笠井マルチフラットナー・EOSKissX8i・ISO1600・80秒・2023年5月9日21時40分

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2023年6月15日 (木)

おおぐま座のM81とM82

M81m82blog_20230615125501  5月30日に梅雨入りしてから、半月以上、まともな星空を見ていません。月が欠けていく様子も、ほとんど観察できませんでした。今年は、梅雨らしい梅雨のようです。大した雨量でもないのですが、毎日ジメジメの亜熱帯風の気候です。天気予報では、今夜は晴れになっていたので、昼下がりの今、Blogを書いています。

 写真は、おおぐま座の系外銀河、M81とM82です。写真上方が、天の北極方向です。下の渦巻銀河がM81で、上の銀河がM82です。M81は、渦巻銀河で、それなりに美しい形です。でも、M82 は、この写真では分かりませんが、中央部が大爆発を起こして、高温の星間ガスが噴き出しているそうです。M81と異常接近したときに、大きなダメージを受けたのでは、と言われています。その姿を写すには、もう少し口径の大きな鏡筒が必要です。あるいは、CMOS カメラで拡大撮影をするかです。また、一度挑戦してみます。

 ところで、今いちばん賑やかなのは、日没後の西の空です。-4等級の特別に明るい金星と1.4等級の火星が、沈みかけた春の星座の間を東に移動しています。今夜は、火星と金星が、ちょうどかに座を通り過ぎたところかも、です。来週には、三日月、四日月が金星・火星に加わり、なかなかの眺めになります。天気さえよければですが……。

 来週の21日は、夏至です。夜遅くには、もうすっかり夏の星空になります。ヘルクレス座やへびつかい座が、天高く昇ってきます。しかし、もう2,3週間は梅雨空なので、なかなか観察・撮影という訳にはいきません。

 まあ、今夜も来週も、夜空を楽しみに待つしかありません、で~す。という訳で、アイスコーヒーで一休みします。

データ/ビクセンSX2・ES102ED・EOSKissX8i・笠井0.8倍レデューサー・ISO3200・90秒・2023年3月14日20時20分

 

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2023年6月 8日 (木)

おおぐま座の系外銀河M101

M101blog  今日も、一日中雨でした。薩摩半島南部は、午後大雨警報が出ました……が……自宅周辺は大した雨でもなく、幸いでした。先週もそうでしたが、6月の上旬の今頃、こんなに雨が続くのも結構珍しいかも、です。薩摩半島付近に梅雨前線が停滞するのは、例年なら6月下旬あたりなんですが、今年は、少し早すぎます。沖縄では、水不足を心配しているというのに……。これも異常気象かも、です。

 写真は、おおぐま座の渦巻銀河M101です。北斗七星のひしゃくの柄の先あたりですが、ちょうど今頃が、北極星の真上に昇るので、観察にいちばん適しています。地球からの距離が、2200万光年程の、遥か彼方の系外銀河です。満月ほどの大きさですが、結構淡い輝きで、撮影も大変です。別名、回転花火銀河と呼ばれていて、まあ、それなりに人気があります。

 渦巻を真上から眺めている感じで、こういう銀河をフェイスオン銀河と言います。渦巻の腕がそれなりにくっきりと見えて、花火を連想してしまいます。なかなか美しい形で、これもまた、宇宙の神秘です。この画像は、CMOSカメラではなく、デジカメでの撮影です。周辺部の淡い部分が写っていないかも、です。本当はもう少し渦巻の腕が周囲に広がっているような気がします。感度の高いCMOSカメラで、また撮影してみます。

 6月上旬の夜9時を過ぎると、東の空には、さそり座や夏の大三角、さらに天の川が昇ってきているはずです。でも我が家の裏庭からは、鹿児島・錦江湾周辺の街明かりが少しだけ明るいので、星々はぼんやりとしか見えません。田舎の田舎ですが、光害の影響も無視できませんね……。

 このところ、気温だけは少しずつ高くなっているようです。夜も過ごしやすくなって、玄関前をアナグマ兄弟がトボトボと歩いていく姿をよく見かけます。夏になり始めているのでしょうか……。

 まあ、そいう訳で、今夜は、のんびりBlogを書いています。

データ/ビクセンSX2・ES102ED・EOSKissX8i・笠井マルチフラットナー・ISO3200・120秒・18コマ合成・トリミング・2023年5月15日20時40分

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2023年6月 1日 (木)

月面 中央クレーター列

Blog_20230601184901  写真は、月面の中央クレーター列周辺です。月齢は、8.2(21時の月齢)です。地球から見て、ちょうど月面の真ん中あたりで、たくさんの大きなクレーターが並んでいる地域です。写真左端の中央の入江付近に、月面の緯度0度、経度0度になっているところがあります。ちょうどその場所が、地球から見た月の中心でしょうか。ここから南部はクレーターがひしめき合っていて、40億年前から10億年前までの時代に、宇宙から如何に多くの小天体が降ってきたのかが分かります。

 直径150㎞のプトレメウスを筆頭に、アルフォンスス、アルザッケル、プルバッハなどの巨大なクレーターが並んでいます。中でも、写真中央のアルザッケルクレーターは、直径は100㎞ほどですが、クレーターの内側の壁は階段状になっていて、底までの深さは3500mもあるそうです。このクレーターの底に立って、周りを見渡したときの風景はどんな感じかと想像してみたのですが、人間の想像力が追い付かなくて、全く想像できませんでした。

 中央クレーター列は、太陽が昇り始めて朝を迎えています。月面の明暗が美しく、地表の姿がとてもよく分かります。よく見ると、小さな谷があちこちにあり、地形に関係なく直径数キロの小クレーターもたくさん見えます。溶岩台地のような起伏もあって、なかなかの眺めです。将来的には、人間も住むことになりそうですが、いろいろな重大な問題があるそうですね。例えば、いまだに小天体が空から降ってきているそうです。大気がないので、超高速で落ちてきます。1年間で、少なくとも何十件も地表の発火現象が確認されています。本当はもっと多いのかも、です。

 ところで、月面の写真ですが、少しだけですが、拡大できている(多分)ような気がします。もう少しアップしてBlogに載せればいいのですが、まだなかなか上手くいきません。写真の長辺が1300㎞ほどなので、これを4、500㎞ほどに出来たらいいのかな、という感じです。そのための工夫を、いろいろと考えている……今日この頃で~す……。

 という訳で、今夜は雨の夜で、何となくじめ~じめ~です。台風の影響かも……。

データ/ビクセンSX2・C8・ASI183MC・ゲイン130・22ms・120 コマ合成・2023年2月28日21時30分

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