さそり座のアンタレス周辺
九州南部の梅雨明けは、例年よりも遅く、7月23日の日曜日でした。今年は異常に蒸し暑く、いつもの梅雨とは何か違うのではないか、なんていう感想でした。そのために、寝てからも何時間かは、エアコンを使う羽目になりました。こんなことも。生まれて初めてです。薩摩半島では、猛暑日なんてほとんどないのですが、それにしても、高温・多湿は当分続くような気がします……仕方ありませんが。
写真は、さそり座の一等星アンタレスの周辺です。中央の赤い星が、α星アンタレスです。サソリの心臓の近くなんでしょうか……。恐ろしいほどの赤色超巨星です。星が最期を迎えている状態のようです。直径が太陽の700倍ほどもあり、巨大化したために、表面の温度が3000度ほどなので、赤っぽく輝いています。
アンタレスのすぐ西側には、球状星団M4があります。M4の明るさは、5等級なので、肉眼では少々無理な感じがしますが……写真に撮ると、結構明るく写っています。この周辺は星間ガスがとても多い所で、全体的に赤の彩色です。本当はもっと赤っぽく写るのですが、どういう訳か、今回はこんな感じでした。
アンタレスのすぐ近くにも、球状星団NGC6144も見えています。M4よりもはるかに遠いので、とても小さく写っています。この辺りは天の川の中なので、背景の星々の多いこと……多いこと。これから9月にかけて、天の川が天頂付近を横切るので、夏の夜空のいちばんの眺めです。少しでもさわやかな夏になって欲しいものですね。
今夜は、月齢9.7の月が南の空低く昇っていますが、水蒸気で霞んでいるのでしょうか……ぼんやりと見えています。我が家の21時現在の外気温は、30度です。どう考えても異常です。
という訳で、冷たいDHCビールを楽しみにして、気温30 度の中、月を眺めてきます。
データ/ケンコースカイメモS・ボーグ55FL・EOS60D(改造)・QBPフィルター使用・ISO3200・50秒・2023年7月15日21時30分