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2023年8月24日 (木)

いて座の散光星雲M8

M8blog_20230824140801  写真は、いて座の散光星雲M8です。撮影できたのは、たったの8コマだけでした。本当ならば、3、40分もあれば撮影は終わるところなんですが、実際には、この写真を撮るために、5時間ほどかかりました。

 というのも、最初の撮影は8月12日でしたが、夜7時過ぎから準備して、極軸合わせをしました。その頃には、空は晴れて、絶好の星日和かなと思ったのですが、あっという間に曇ってしまいました。まあ、そのうちに晴れるだろうと思って待機していたのですが、一向に晴れることもなく、結局夜9時半頃まで待っただけでした。この日は、一コマも撮れませんでした。

 そして、3日後の15日も、いつものように夜7時過ぎに機材を玄関先に出して、準備して、極軸合わせをしました。雲がありましたが、少なめなので、まあ何とかなるだろうと思って、待機です。ところが、その内、流れる雲の多いこと多いこと……。雲の隙間から、いて座を眺めながら、チャンスをうかがっていたのですが、ため息ばかりです。

 天の川は何とか見えたのですが、肝心のM8周辺は、なかなか見えてきません。双眼鏡で確認しながら、さらに待機です。双眼鏡でM8が見えたら、一コマ……さらに一コマ……。そんな感じで、あっという間に2時間以上経ってしまいました。9時過ぎには、雲だらけになっていました。おまけに散光星雲M8が子午線を越えて西側に移動してしまいました。赤道儀が子午線を越えると、ややこしいことが起こるので、撮影は中断です。

 そんな感じで撮影したのが、いて座の散光星雲M8です。たったの8コマですが、コンポジットして、何とか使える画像にしました。最近は、水蒸気が多くて、星を眺めるのも大変です。10年ほど前には、こんなことはなかったのですが、この5、6年は、双眼鏡で確認しながら撮影をしています。どう考えても、尋常ではありません。

 M8は、干潟星雲と呼ばれています。帯状の暗黒星雲が横切っていて、干潟に似ているところから付けられた名前です。なかなか見ごたえのある美しい眺めです。肉眼でも見えるとても貴重な散光星雲です。これからは、晴れる日も少なくなりそうで、星見もなかなか……というよりも、とても大変ですね。

 という訳で、昼下がりの今、遠くで雷が鳴っています。今日も、薩摩半島はムシムシ・ジメジメです。夕方から、また雨になるかも、です。

データ/ビクセンSX2・ES102ED・EOS60D(改造)・ISO3200・QBPフィルター使用・80秒・8コマ合成・2023年8月15日20時50分

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