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2023年11月の4件の記事

2023年11月23日 (木)

カシオペヤ座とその周辺

Blog_20231123133101  今年は天候異変も異常で、秋の期間がとても少なくなった感じです。この撮影は、11月の初め頃なのですが、まだまだ夏という気温でした。夜も25度前後の気温で、9月のような夜でした。日没後の外気温が高く、少々暑いという夜でした。その2週間後には、夜の外気温が6、7度に下がり、真冬並みの気温になりました。夏から冬へ、季節があっという間に変わりました。

 写真は、夏のような生温い夜の、秋の星座たちです。北東の空やや高く昇ったカシオペヤ座とその隣のペルセウス座・アンドロメダ座です。日没後から時間があまり経っていないので、ペルセウス座もまだまだ空の低い場所に見えていました。秋の夜空は特別に明るい星がないのですが、この周辺には、少しは明るい2等星・3等星がたくさんあります。

 カシオペヤ座からペルセウス座方向には、秋の天の川が流れているので、背景の星々はやや多めで、結構賑やかな領域です。ペルセウス座は、8月のペルセウス座流星群で有名ですが、まだ一度も観望していません。その内一度だけでも、眺めてみたいものです。

 ペルセウス座の西側には、結構大きな星座、アンドロメダ座が見えています。アンドロメダ座のα星アルフェラッツは、どういう訳か、見えていません。膝の上あたりの系外銀河M31は、明るさが3等級なので、くっきり見えています。肉眼でも見える、遥か230万光年彼方の最も遠い光です。

 11月も、もう下旬です。夜10時ごろには、オリオン座や冬の大三角も昇ってきます。季節の移り変わりの速さを感じる今日この頃です。

 今週は、暖かい陽気で、秋が戻ってきた感じです。薩摩半島では、昼間は25度近くになり、少し暑い感じです。気温が変わり過ぎるので、体調管理が大変です。当分は、こんな感じかも、です。

 昼下がりの今、南風に乗って薄雲が流れてきます。という訳で、今日は、アイスコーヒーで小休止します、で~す。

データ/ケンコースカイメモS・オリンパスEM-1MarkⅢ・12~40ミリF2.8・ISO1600・f4.5・40秒・2023年11月5日19時50分

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2023年11月16日 (木)

ケフェウス座の散光星雲IC1396

Ic1396blog_20231116134101  写真は、ケフェウス座の散光星雲です。カタログナンバーは、IC1396です。いつもはもう少し長めの鏡筒で撮影するのですが、今回はカメラレンズの100ミリです。QBPフィルターをレンズの先端にセロテープでくっつけています。ねじ込むことが出来ないので、適当にくっつけました。

 ケフェス座は、秋の今頃、ポラリスの上の空に見えています。散光星雲IC1396は、ケフェウス座の五角形の少し外側上部(南側)に見えます。デジカメの液晶画面では全く姿が見えないので、何回か試して、位置を決めました。赤い光の星雲は、いつもとは小さいので、何となく雰囲気が違います。まあ、こんなもんでしょうか……。

 この赤い散光星雲の隅っこに、赤く輝いている4等級の星があります。この星は、ガーネットスター(ザクロ星)と呼ばれている、有名な星です。2年ほどの周期で明るさを変える脈動変光星のひとつです。大きさが太陽の1000倍ほどに膨張しているため、表面温度がとても低い赤色超巨星です。星の最期を迎えている、そんな恒星です。

 写真右上隅に、別の小さな散光星雲も見えています。SH2-132という散光星雲ですが、別名ライオン星雲と呼ばれています。SH2カタログというのは、アメリカの天文学者のスチュワート・シャープレスがまとめた天体カタログです。300個以上の散光星雲らしきものが登録されています。写真では赤い星雲が小さすぎて、ライオンらしき姿なんて全く分かりません。何倍も長焦点の望遠鏡が必要です。一度撮影したいものですね……。

 今年は秋がとて短くて、夏の終わりから、すぐに冬の初めになりました。夜の観察・撮影もこのところ冬装束です。薩摩半島でも、夜9時を過ぎると、東の空にオリオン座やふたご座が昇ってきます。懐かしい冬の星座たちです。おうし座のスバルは、空やや高く昇り、ぼんやりと輝いています。

 今日から天気が下り坂で、夜には雨が降りそうです。という訳で、夜は画像処理の時間にします、で~す。

データ/ケンコースカイメモS・100ミリF2.8・EOS60D(改造)・QBPフィルター使用・ISO3200・80秒・2023年10月17日21時頃

 

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2023年11月 9日 (木)

ペガスス座周辺

Blog_20231109131101  写真は、ペガスス座の周辺です。中央の四辺形が、秋の星空ではいちばん目立ちます。秋の四辺形とか、ペガススの四辺形とか呼ばれていますが、四辺形の四個の星は、全部がペガスス座の星ではありません。α星が二つあって、ひとつはペガスス座の星ではありません。左上のα星アルフェラッツというのは、アンドロメダ座の星です。という訳で、まあ、秋の四辺形と呼ぶ方が妥当かも、です。

 α星アルフェラッツは、アンドロメダ姫の頭の部分なんでしょう。生贄にされて、岩場に括り付けられた姿のようです。南の海には、アンドロメダ姫を狙って、化けクジラのくじら座があり、近づいてきているという設定です。とてもよくできた話で、うまく星座線で結んだものです。

 秋の星座は、古代エチオピア王国の物語が主題です。ケフェウス王、カシオペヤ王妃、アンドロメダ姫、飛馬ペガススに乗ってきた勇者ペルセウス、そして化けクジラです。ギリシャ神話の話をそのまま星座にした感じで、すごい想像力です。星々を結んで、上手く星座たちを作ったものですね……いつも感心しています。

 アンドロメダ姫の膝のあたりには、渦巻銀河のアンドロメダ星雲M31も写っています。3等級の明るさなので、暗い星空なら肉眼で見えます。230万光年のはるか彼方ですが、地球から見える最も遠い光です。ペガスス座の周辺には、うお座やとかげ座もあります。くじら座は、うお座の南なので、この写真には写っていません。秋の一等星は、みなみのうお座のフォーマルハウトだけで、天頂付近は暗い星ばかりです。少し寂しい感じもします。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                 

 薩摩半島の昼下がり、くもり時々雨の予報でしたが、何故か晴れています。外気温26度で、少し暑い感じです。これから冬に向かって寒くなりますが、乾燥した夜空の方が星空はくっきりと見えるかも、です。まあ、そんな訳で、晴れた夜には、ノンビリ秋の星座を眺めてみます。

データ/ケンコースカイメモS・E-M1 MarkⅢ・12~40ミリF2.8・ISO1600・12ミリ・f4・40秒・ソフトフィルター使用・2023年10月10日20時30分 

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2023年11月 2日 (木)

月と木星の眺め

Blog_20231102185601  写真は、月と木星です。3日前の撮影です。4日前が満月で、木星にかなり接近していたのですが、1日遅れるとこんな感じです。撮影場所は、鹿児島県の最も北に位置する、長島町です。撮影のために行ったのではなく、ちょうどこの時期に開催される「ながしま造形美術展」を観るために出かけました。自然の身近な素材や廃材を使って、立体物を造り、展示するイベントです。

 9000人ほどの街ですが、90点近い立体作品が並んでいたのには、少々驚きました。公民館や学校・幼稚園・PTA、その他各種団体の作品展示でした。夜は夜で、ライトアップされて、なかなか楽しい時間でした。

 30日の夜、宿泊先の部屋のベランダから撮影したのが、左の写真です。夜の8時半ごろ、ちょうど満月一日過ぎの明るい月が昇り、近くに木星が見えていました。ベランダのコンクリートの囲いの上にデジカメを置いての撮影です。ピントは手動で、適当に合わせました。写真中央あたりが、東北東方向のような感じです。木星も結構明るくて、なかなか見ごたえがありました。

 街明かりがほとんどなく、僅かな光に照らされて、森がうっすら輝いています。都市部からかなり離れているので、星空はかなり暗く、明るい星がいくつか見えました。木星の右下あたりに、くじら座のα星、写真左隅には、冬の星座ぎょしゃ座の1等星カペラが写っています。さらに撮影画像を拡大すると、月の下の地平線近くには、おうし座の1等星アルデバランとV字に並んだヒヤデス星団も見えていました。3等星まで含めると、100個ほどの星が写っている感じです。

 さすが、高感度のデジカメです。遠くの森は月明かりに照らされて、なかなかの眺めでした。特別なことをせずに、大自然はそれなりに美しい眺めを造ってくれます。とても有難いですね。

 今、東の空には、木星が高く昇っています。もうすぐ明るい月も昇って来るのでしょう。という訳で、小休止して、星空を眺めてきます、で~す。

データ/EOSKissX8i ・トキナー11~20ミリF2.8・ISO800・f5.6・5秒・3コマ合成・2023年10月30日20時30分・鹿児島県出水郡長島町

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