ケフェウス座の散光星雲IC1396
写真は、ケフェウス座の散光星雲です。カタログナンバーは、IC1396です。いつもはもう少し長めの鏡筒で撮影するのですが、今回はカメラレンズの100ミリです。QBPフィルターをレンズの先端にセロテープでくっつけています。ねじ込むことが出来ないので、適当にくっつけました。
ケフェス座は、秋の今頃、ポラリスの上の空に見えています。散光星雲IC1396は、ケフェウス座の五角形の少し外側上部(南側)に見えます。デジカメの液晶画面では全く姿が見えないので、何回か試して、位置を決めました。赤い光の星雲は、いつもとは小さいので、何となく雰囲気が違います。まあ、こんなもんでしょうか……。
この赤い散光星雲の隅っこに、赤く輝いている4等級の星があります。この星は、ガーネットスター(ザクロ星)と呼ばれている、有名な星です。2年ほどの周期で明るさを変える脈動変光星のひとつです。大きさが太陽の1000倍ほどに膨張しているため、表面温度がとても低い赤色超巨星です。星の最期を迎えている、そんな恒星です。
写真右上隅に、別の小さな散光星雲も見えています。SH2-132という散光星雲ですが、別名ライオン星雲と呼ばれています。SH2カタログというのは、アメリカの天文学者のスチュワート・シャープレスがまとめた天体カタログです。300個以上の散光星雲らしきものが登録されています。写真では赤い星雲が小さすぎて、ライオンらしき姿なんて全く分かりません。何倍も長焦点の望遠鏡が必要です。一度撮影したいものですね……。
今年は秋がとて短くて、夏の終わりから、すぐに冬の初めになりました。夜の観察・撮影もこのところ冬装束です。薩摩半島でも、夜9時を過ぎると、東の空にオリオン座やふたご座が昇ってきます。懐かしい冬の星座たちです。おうし座のスバルは、空やや高く昇り、ぼんやりと輝いています。
今日から天気が下り坂で、夜には雨が降りそうです。という訳で、夜は画像処理の時間にします、で~す。
データ/ケンコースカイメモS・100ミリF2.8・EOS60D(改造)・QBPフィルター使用・ISO3200・80秒・2023年10月17日21時頃
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