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2024年1月の4件の記事

2024年1月25日 (木)

おおいぬ座

Blog_20240125131301  この冬最強の寒波襲来で、薩摩半島もヒンヤリヒンヤリです。25日木曜日の昼下がり、日差しもなく、ドンヨリドンヨリの空です。冬とは言え、日差しが欲しいですね。薩摩半島は九州最南部ですが、東シナ海側なので裏日本に入るようです。一方、宮崎県は太平洋側なので、毎日快晴のようです。100㎞ほどしか離れていないのですが、すごい違いです。

 写真は、おおいぬ座の全景です。α星シリウスは、マイナス1.5等級で地球から見える最も明るい恒星です。地球からの距離が8.6光年で、とても近い星です。おおいぬ座をつくる星は、シリウス以外は2等星が二つで、他は暗い星ばかりなので、肉眼では星座の形はあまりよく分かりません。おおいぬ座は、トレミーの48星座のひとつで、シリウスは古代から明るい星としてとても有名です。

 おおいぬは、近くにいる子犬と共に狩人オリオンの猟犬としての存在なんでしょう……。猟犬の名前がシリウスとプロキオン(こいぬ座のα星)だったという話もあるようですが、詳しいことは知りません。写真の星座線から見ると、シリウスは、おおいぬの首輪のあたりにあるように見えます。前足後ろ足があって、頭もちゃ~んとついていて、上手く考えたものです。

 シリウスのすぐ南に見える散開星団が、M41です。明るさは、4等級なので、光害のない所では、何とか肉眼で見えるかも、です。100個ほどの星の集団ですが、撮影となると、なかなか難しい散開星団のような記憶があります。このM41の観察は、双眼鏡がいちばんあっているような感じです。

 このシリウスは、冬の大三角をつくる星のひとつで、さらに冬のダイヤモンドをつくる星のひとつです。シリウスが南中する頃が、冬の星々のいちばん素敵な眺めになります。冬の天の川も見えて、賑やかな星空です。

 今夜は、曇り空のようで、画像処理の時間にします。という訳で、小休止で~す。

データ/ケンコースカイメモS・EM1-MarkⅢ・12~40ミリ2.8・ISO1600・25ミリ・f4・30秒・ソフトフィルター使用・2024年1月13日21時20分

 

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2024年1月17日 (水)

地球照 2024年1月14日19時頃

26blog  久し振りに、地球照を撮影しました。何年振りかは忘れましたが、この撮影の前日に弧を描く月明かりを観て、予定に入れました。14日の日曜日は月齢2.6でしたが、これは正午の月齢です。実際に撮影した時刻は19時なので、月齢2.9ぐらいかも知れません。三日月というよりは四日月のようです。

 地球照というのは、太陽の光が地球に届き、地球からの反射光が夜側の月面を照らす現象です。僅かに明るくなった夜側の月面の光を夜の地球からながめることですが、これほどまでに明るいというのも、また不思議です。宇宙が如何に暗いかが、よく分かります。満月が照らす明るさの60倍ほども明るいそうで、それならば、新月前後の夜の月面では、地球からの光で本も読めるのではないでしょうか……。

 撮影時の月の位置は、西方向というよりも、西南西方向に近いような気がします。高度20度少しの、なかなか美しい月の形です。口径80ミリの屈折鏡での撮影です。月の近くに、土星が見えていたようですが、写真には写っていません。専用レデューサーを使用しているので、焦点距離は500ミリ程度です。月の周辺に、暗い星がいくつか写っていますが、星座名は分かりません。

 露光時間は4秒ほどで、6コマ撮影しました。この6コマをコンポジットすると、星は点になりませんでした。ほんの30秒ほどなんですが、月を基準にすると、星は動いてしまいます。当たり前ですが、月はほんの僅かですが、星々の海を東に移動しているのが分かります。

 月面の夜の部分には、静かの海や晴れの海、雨の海などのやや暗い部分も見えています。月面の暗い部分に、少しだけ明るい場所があります。アリスタルコスというクレーターです。このクレーターは、反射率がいちばん高いので有名です。写真に記録すると、いろいろ面白いこともありますね……。

 という訳で、春のような温かい昼下がり、ホットコーヒー(インスタントコーヒーですが)で乾杯で~す。

データ/ビクセンAP・ビクセンED80sf・専用レデューサー・EOSKissX8i・ISO200・4秒・2コマ合成・2024年1月14日19時・我が家の裏庭

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2024年1月10日 (水)

おうし座のスバル

 M45blog_20240110190401 写真は、おうし座のスバルです。メシエ天体のひとつで、カタログではM45になっています。散開星団プレアデスというのが一般的ですが、和名のスバル(昴・すばる)というのも結構使われているようです。薩摩半島では、11月中旬の日没後暗くなっ頃、東のやや北方向に昇って来るのですが、街明かりのため、ほとんど見えません。山の稜線から昇り始めたスバルを一度撮影しようと思うのですが、なかなか難しい感じです。

 12月中旬、我が家の裏庭から撮ったスバルです。高度60度ほどで、とても神秘的な輝きでした。肉眼でも青白い光が5、6個は見えると言われていますが、数えるのも結構大変です。普通の視力なら、せいぜい2、3つぐらいでしょうか……。

 スバルは、7倍ほどの双眼鏡で眺めるのがいちばん良いのでは、と思います。視野いっぱいに広がる青みがかったぼんやりとした光は、なかなかの眺めです。ギリシャ神話では、巨人アトラスの娘たち7姉妹が踊っている姿だとされています。古代の人達には、7個の輝きが見えたのかも知れません。日本では、六連星(むつらぼし)と呼ばれていたそうで、6個は見えたのでしょうか……。

 散開星団スバルは、地球からの距離が400光年程で、結構近い所にあります。この散開星団には、実際には150個以上の若い星々が集まているようです。遥かな未来ですが、宇宙船に乗って、近くに行って眺めると、それはそれは、恐ろしいほどスゴイ迫力なんでしょう……間違いなく。

 正月も、正月気分も終わって、街中は少し静かになりました。薩摩半島では、これから一か月が真冬です。雪が降るとすれば、今から2月にかけてのような気がします。今日は雨のち曇り、時々晴れの天気で、30分前には霧雨が降っていました。今は少しだけ晴れているようで、冬の大三角が空やや高く見え始めました。

 という訳で、今夜は、常温(と言っても冷たいのですが……)のDHCビールで乾杯しま~す。

データ/ビクセンSX2・ビクセンED70SS・EOSKissX8i・等倍マルチフラットナー・ISO3200・50秒・2023年12月13日19時50分

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2024年1月 4日 (木)

エリダヌス座の棒渦巻銀河NGC1300

 Photo_20240104131501 2024年度のブログ事始めです。今年は、正月元旦から能登半島の巨大地震の発生や、二日目の羽田空港の旅客機の衝突事故などで、異常な年明けになりました。これ以上、災害災難が起こらないように、と願うばかりです。地震国の日本では、大きな地震がどこで起こっても不思議ではありません。この薩摩半島も例外ではありません。今年がどんな年になるのか分かりませんが、ちょっぴり不安を感じています。

 写真は、エリダヌス座の棒渦巻銀河NGC1300です。今年の正月元旦に撮影しました。この系外銀河は、初めての撮影です。全天で最も美しいと言われている棒渦巻銀河です。明るさが11等級で、とても暗く、小口径の望遠鏡では、こんなモノかな、という感じです。

 中心部が棒状になっていて、裏返しのS字の形をしています。口径が100ミリの鏡筒なので、解像度がイマイチですが、まあ、それらしく見えるので、OKでしょうか……。 地球からの距離は6100万光年で、直径は11万光年程だそうです。我々の天の川銀河より少しだけ大きいようです。確かに、とても美しい眺めです。ハッブル宇宙望遠鏡で撮影された画像を見たことがありますが、すごくリアルで、宇宙の神秘さを感じてしまいました。

 トレミーの48星座のひとつであるエリダヌス座は、オリオン座の西側あり、川のように長く、曲がりくねって南西に延びた星座です。全天で6番目に大きな星座です。エリダヌス川から名付けられたそうですが、エリダヌス川というのが不確定で、ナイル川がモデルだという説もあります。薩摩半島の我が家からは、星座のほとんどを見ることが出来ますが、いちばん南にある一等星アケルナルだけは見ることが出来ません。まあ、これは南天の星座なんでしょうか……。

 昼下がりの薩摩半島は晴れていますが、PM2.5の影響でしょうか、近い山も遠い山も白くかすんでいます。今夜は晴れそうですが、大気の状態がとても悪いので、星見には全く適さないのでは、と思います。

 この棒渦巻銀河を、次回は8インチのシュミカセでまた撮影してみます。という訳で、コーヒータイムにしま~す。

データ/ビクセンSX2・ES102ED・EOSKissX8i・笠井マルチフラットナー・ISO3200・110秒・30コマ合成・2024年1月1日21時

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