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2024年5月の5件の記事

2024年5月30日 (木)

りょうけん座のM51

M51blog_20240530131601  写真は、りょうけん座の子持ち星雲と呼ばれている、有名な系外銀河M51です。写真左方向が、天の北極方向です。この日は、もう一つメシエ天体を撮影したので、とても忙しく、少々ドタバタでした。このM51は、ビクセンのED80sf鏡筒にASI183MCを取り付けての撮影でした。ピント合わせが少しだけ面倒なんですが、撮影はとても楽です。

 5月は明日で終わりなんですが、空が晴れて撮影できたのはたったの2日しかありませんでした。晴れた夜の時間に、二つ、三つのシーンを撮影しなければならないので、結構大変です。その年のその季節に撮影した画像をブログにアップしている(月面だけは別ですが……)ので、撮影が出来なければ、ブログの継続も難しいかも、です。

 ところで、この銀河M51は地球からの距離が2300万光年ほどで、アンドロメダ銀河の10倍ほど遠い所のようです。子持ちと言われるように、小さな銀河が北側にくっついています。この銀河はNGC5195という番号が付けられています。M51の大きな重力の影響で、NGC5195は変形しているようです。こんな姿を見ると、途方もなく巨大な宇宙のエネルギーを感じてしまいます。

 りょうけん座というには、特別に明るい星がないので、それほど有名ではありません。春の北の空、北斗七星の南側に、このりょうけん座はあります。天の川から離れているので、背景はとても暗く、遠くの系外銀河が良く見えるのでしょう。この写真にも、右上隅に銀河らしき光がひとつ確認できます。実際には、7、8個の銀河が見えるそうです……。それにしても、絵になる眺めですね。

 薩摩半島も梅雨に入りそうですが、まだまだのようです。当分は、ムシムシの毎日になるかも、です。という訳で、コーヒーブレイクで~す。

データ/ビクセンSX2・ビクセン80sf・ASI183MC・ゲイン140・60秒・50コマ合成・2024年5月10日21時10分

 

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2024年5月23日 (木)

日本の月面探査機SLIMの着陸

Blog_20240523132201  JAXA(日本宇宙航空研究開発機構)が2023年9月に打ち上げた、月面小型探査機SLIMが、2024年1月20日0時20分に月面に着陸しました。着陸時のアクシデントで、正常な着陸姿勢ではない状態で、月面に降り立ったようです。もう4か月前のことですが、その時の記憶がまだ鮮明に残っています。

 写真は、その着陸日から1ヶ月近く経った、2月16日の夜に撮影した月面です。JAXAの説明では、着陸地点は、赤道のやや南側の神酒の海の西端のクレーター付近ということでした。そういう訳で、神酒の海の西端付近が夜明けになる、上弦前の頃に撮影しました。偶然空が晴れたので、何とか撮影できました。

 月齢6.5の月面です。神酒の海からアルタイの崖まで、朝の太陽光が明るく照らしています。写真中央部の大きなクレーター、直径100㎞のテオフィルスと直径98㎞のキリルスが見えています。さらに南には、カタリナという大きなクレーターもあります。

 SLIMの着陸地点は、テオフィルスとキリルスの間にある傾斜した領域だそうです。写真の中の矢印の先のあたりに、小さなクレーターがあるそうです。そのクレーターは、直径300m程です。着陸地点は、その小さなクレーターの中心から55m程東に離れたところだそうです。この着陸地点のクレーターをしおり(SHIOLI)と命名して、国際天文学会に提案し、認定されたそうです。

 月面の周回軌道を回るアメリカの軌道探査機が、大きさ2mのSLIM本体を月面上で確認したそうです。間違いなく、SLIMが月面上に着陸したことが認められたんですね。細かいことがいろいろあって、大変なんですね。

 太陽光パネルが西側を向いているので、月の午後だけ太陽光発電をしているようです。それでも、4月の満月過ぎには、3回目の夜を越して再び発電を開始したそうですね。ということは、今日が満月なので、今日か明日中には、4回目の発電を開始するのでは、と思いますが……どうなんでしょうか……ただし、太陽光発電システムの寿命が尽きていなければの話ですが……。

データ/ビクセンSX2・C8シュミカセ・ASI183MC・ゲイン140・15ms・120コマ合成・2024年2月16日20時20分

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2024年5月17日 (金)

かみのけ座の渦巻銀河NGC4565

Ngc4565blog_20240517191801  先週は、珍しく2日連続で晴れたので、春の星団などを撮影しました。5月はもう下旬になりつつあるので、梅雨が近いのかも、です。天気予報を見ると、来週から梅雨空になるような感じがします。この薩摩半島は亜熱帯風なので、ジメジメの梅雨がとても近いのでしょう。

 写真は、かみのけ座の渦巻銀河NGC4565です。渦巻銀河を真横から眺めている感じで、なかなかの眺めです。こういう銀河をエッジオン銀河と言います。天の川銀河も、真横から見ると、こんな感じなんでしょうか……。地球からの距離は4000万光年程だそうですが、天の川銀河よりもはるかに大きいのでは、と言われています。

 イギリスの天文学者ウィリアム・ハーシェルが、1785年に発見したそうです。ウィリアム・ハーシェルといえば、天王星を発見した人です。自作の望遠鏡で、天体観測をした人で有名です。小口径の望遠鏡でも、この渦巻銀河の光が見えたんですよね。そういえば、この銀河の中心部は、とても明るい感じです。初心者でも上手く撮れそうな銀河ですね。それにしても、素晴らしい眺めで、感心しています。

 この写真には、NGC4565の右下と右上に銀河らしきかすかな光が見えています。本当は、何百個・何千個ほどの系外銀河が見えるのでしょう……多分。宇宙は、とてつもなく広いんでしょうねえ。どう考えても、宇宙は不思議です。晴れた夜に、また、かみのけ座やおとめ座の周辺を撮影してみます。

 今夜は上弦過ぎの月が昇っていますが、何となく霞んでいます。多分水蒸気なんでしょう。という訳で、一休みで~す。

データ/ビクセンSX2・ES102ED・EOSKissX8i・笠井マルチフラットナー使用・ISO3200・60秒・2024年5月9日19時50分

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2024年5月10日 (金)

かみのけ座のメロッテ111

111blog_20240510125601  写真は、かみのけ座の散開星団メロッテ111です。昨日5月9日(木)の夜の撮影です。星空を眺めるのも、ほとんど一カ月ぶりでした。雨と曇りの日が多くて、星空を忘れかけていたような感じでした。本当に久しぶりに晴れ渡った夕空を見て、感動してしまいました。

 庭に三脚を二つ出して、ケンコースカイメモSとビクセンSX2の二台の赤道儀で観測・撮影の準備を始めました。設置した後、いろいろな雑用があるので、結構大変です。電源コードやヒーターのコード、リモートコントローラーのコードなどを足でひっかけないように、いろいろ気を使います。

 5月になると、北極星が見え始めるのも遅くなります。昨日の時点で、19時25分にやっと北極星が見えました。極軸合わせが終わると、ほっとして一休みです。

 ケンコースカイメモSにオリンパスEM-1MarkⅢをセットして、標準ズームレンズを付けて、メロッテ111の撮影です。このデジカメは、星にピントを合わせることが出来るので、とても便利です。星を辿って探せばいいわけで、結構楽しいい時間です。

 そんな感じで撮影したのが、左の画像です。かみのけ座は、小さな星座です。ほとんどの星は、γ星の周辺に集まっています。やや青白い感じで輝いているのが、散開星団メロッテ111です。とても美しい星々の輝きです。満月の15倍ほどの領域に、星が散らばっています。写真では、20個ほどの星が確認できます。双眼鏡ならば、40個ほど確認できるそうです。地球からの距離は、250光年程なので、割と近い感じかも、です。かみのけ座やおとめ座の周辺は、背景が暗いので、遥か遠くの系外銀河を見ることが出来ます。この写真にも、系外銀河が数個は写っているはずです。

 今夜も晴れそうな感じです。少しだけでも観察・撮影の準備をしておきます。という訳で、コーヒーブレイクで~す。

データ/ケンコースカイメモS・EM-1MarkⅢ・40~150ミリF4・ISO1600・40ミリ・50秒・ソフトフィルター使用・2024年5月9日21時

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2024年5月 2日 (木)

かに座

Blog_20240502135301  写真は、かに座の全景です。かに座はトレミーの48星座のひとつで、春の星座の中では、最初に昇って来る星座です。最も明るい星が3等星なので、星座の形を確認するのは、とても大変です。中央の甲羅にあたる四角形をつくっている四個の星と、かにの足が三本という形です。α星以外は、肉眼では、なかなか見えない感じです。

 ただし、甲羅の中の星の集団である散開星団M44は、ぼんやりと肉眼で見ることが出来ます。この散開星団M44は、プレセペ星団と呼ばれています。6倍の双眼鏡で覗くと、全景が視野に入り、10個ほどの星が確認できるのでは、という感じです。実際には、200個以上の星の集団だそうです。ぼんやりとした雲のような感じですが、結構明るい輝きなんですね。

 写真には、α星の近くにあるM67という散開星団も見えています。M44よりは少し暗いのですが、これもなかなか見ごたえがある星団です。

 5月に入って、春の星座は、天頂付近から東の空に勢ぞろいしています。最初に昇ってきたかに座は、もう西の空に傾きかけています。5月上旬の夜9時頃には、おおぐま座やしし座、そしておとめ座が天高く昇り、とても目立ちます。

 4月は雨の日が多くて、星が見えた夜は2回だけでした。冬から春にかけて、全国的に暖冬傾向でした。北海道で30度を超えた日もあったようです。5月も暖冬のようで、これからも異常気象が続くかも、です。

 夜が更けると、東の空には夏の天の川が昇ってきます。夏も、もうすぐそこまで来ている感じです。夏の星空も、また楽しみです。という訳で、一休みで~す。

データ/ケンコースカイメモS・ズイコー12~40ミリF2.8・EMI-MarKⅢ・ISO1600・40ミリ・f4.5・35秒・ソフトフィルター使用・2024年2月16日21時20分頃

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