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2024年11月の4件の記事

2024年11月28日 (木)

月面 アリストテレスからアルキメデス

Blog_20241128125901  月の高度が高くなって、月面観察や撮影に最適な季節になりました。5月頃まで、月は空高く昇るので、見ごたえある眺めです。冬はそれなりに寒いのですが、仕方ありません。写真は、月面の晴れの海から雨の海へ続く、いちばん変化にとんだ地域で、月面の中でも最も人気があるところです。暗い海からそそり立つ山脈やとても目立つクレーターや丘陵がたくさんあります。

 月齢は、8.0前後かなと思います。大気の状態がとても良い状態だったので、珍しくクリヤーな画像では、と思います。晴れの海と雨の海の境界当たりにあるのが、コーカサス山脈です。長さ500kmほどです。その北側(左方向)には、アリストテレス・クレーターとエウドクソス・クレーターがあります。結構立派なクレーターですが、この周辺は、起伏の激しい所のように見えます。月面探査機が着陸するにはとても難しい所かな、と素人でも分かります。

 アリストテレスとエウドクソスの西側(下方向)は、アルプス山脈までさらに荒涼たる地形が続いています。その中に、アルプス谷が見えています。アルプス谷は、長さ180km、幅10km程の巨大な谷です。さらにこのアルプス谷の中に、幅1kmのもう一本の谷があるそうです。8インチの口径では、解像度が不足していて、確認できません。

 雨の海と呼ばれている暗い溶岩台地の中には、カッシ二、アリスティルス、オートリクス、そしてアルキメデスなどの見ごたえあるクレーターが並んでいます。アイピースを使って、100倍前後の中倍率で眺めると、とても新鮮な眺めです。双眼装置を使うと、月面が立体的に見えて、まるで宇宙船から眺めているような(個人的な感想ですが……)気分になります。月面は眼視が最高という人もたくさんいます。生の光を見るということなので、とてもよく分かります。天体の地表がよく見えるというのは月だけなので……月があってよかった……というのが一番の感想です。

 今日も外はすごい風です。晴れたり、雨が降ったりと大変な日々です。という訳で〈お~い お茶〉で一休みで~す。

データ/ビクセンSX2・C8シュミカセ・ASI183MC・15ms・ゲイン150・180コマ合成・2024年1月19日20時10分

 

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2024年11月21日 (木)

さんかく座の渦巻銀河M33

M33n-blog  写真は、さんかく座の渦巻銀河M33です。満月ほどの大きさなんでしょうが、明るさがイマイチな感じで、小口径の望遠鏡では、こんな感じです。さんかく座というのは、アンドロメダ座の南東側にある星座ですが、暗い三等星が二個見えるだけの小さな星座です。M33は、この星座の中にある銀河です。肉眼で見たことはありませんが、見えるという話も聞いたことがあります。見える、見えない……で、いろいろ話題になっている銀河だそうです……面白いですね。M33はメシエ天体なので、昔から有名なんでしょう。

 地球からの距離は230万光年程で、天の川銀河やM31のアンドロメダ銀河と同じ銀河群に属しているそうです。よく見ると、中央部は結構明るく、5等級の明るさかもです。淡い領域が周辺に広がっていて、見かけ上は大きな銀河です。広がった銀河の腕も確認できます。なかなか美しい眺めですね。

 秋の星空は、背景が暗く、星々の輝きがくっきりです。のんびり星見を楽しみたいのですが、ゆっくりと冬に向かうので、夜遅くにはヒンヤリしてきます。夜10時頃には、おおいぬ座のシリウスが昇って来るので、冬の大三角や冬のダイヤモンドを見ることが出来ます。東の空は、もう冬の星座になり始めています。

 薩摩半島も、やっと晩秋になってきました。夜は、冬の雰囲気です。寒さに少しは苦労しますが、晴れれば星空の眺めは最高です。東の空高く昇った木星が、とても明るく輝いています。近いうちに、木星を撮影してみます。

 という訳で、一休みします、で~す。

データ/ビクセンSX2・ビクセンED70SS・EOSKissX8i・ISO3200・笠井マルチフラットナー使用・2024年11月4日21時過ぎ

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2024年11月14日 (木)

ペガスス座周辺

Blog_20241114130101  今週は少しだけ晴天が続いたので、月曜日と火曜日は、月面の撮影をしました。冬の2月以来の事で、ホコリを被った8インチのシュミカセを玄関先に出して、準備をしました。CMOSカメラで撮影をしようとすれば、ノートパソコンが必要だし、その他いろいろな道具が必要になります。赤道儀だけでも重くて大変なんですが、雑品がいっぱい必要です。電源コードや、USBコード、結露防止用ヒーターのコードなどで、赤道儀の周りはコードだらけです。途中、電動フォーカーサーのコントローラーが不調で、ピント合わせに苦労しました。まあ、何とか撮れましたが、結構、体力を消耗します……で~す。

 写真は、ペガスス座とその周辺です。ちょうど今頃の夜9時頃、ペガスス座は天頂付近に昇ります。眺めるのはとても大変なんですが、晴れていれば秋の四辺形がとても目立ち、素晴らしい眺めです。明るい星はあまりないのですが、背景が暗いので、何とか星座の形は確認できます。

 ペガスス座にくっついたアンドロメダ座も、よく見えます。秋の四辺形をつくる4つの星のひとつであるアルフェラッツは、アンドロメダ座のα星です。ちょうどアンドロメダ姫の頭あたりでしょうか……。アンドロメダ座は、人の形になっています。上手く星座線で結んだものですね……感心します。姫の膝あたりには、アンドロメダ銀河も見えています。この銀河は肉眼でもよく見えるので、秋になるといつも眺めています。肉眼で見える一番遠い星の光です。230万年前に発した光を見ているんですね。

 東の空高く、スバルが昇ってきました。例年なら、ひんやりとした北風が吹いているはずなんですが、今年はまだまだ秋の気候です。外の温度計は、30度を超えていました。薩摩半島は、今日も夏日です。

 という訳で、今日も冷たいカフェオーレで、小休止で~す。

データ/ケンコースカイメモS・オリンパスEM-1MarkⅢ・12~40ミリF2.8・ISO1600・f4・40秒・ソフトフィルター使用・2024年11月3日21時

 

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2024年11月 7日 (木)

カシオペヤ座の散開星団NGC663

Ngc663blog  11月の3日、4日は、久し振りというか、6週間振りにきれいな星空が見えました。秋らしいひんやりとした、11月の夜でした。2日間で、5つのシーンを撮影できました。画像処理がまだ全部終わっていませんが、まあ、使えるのでは、という感じでした。

 東の空には、冬の星々が昇ってきました。スバルは、空やや高く輝き始めました。アルデバランもカペラも明るい輝きです。おうし座やぎょしゃ座と共に、オリオン座の姿も見え始めました。真夜中過ぎには、明るい冬の星座たちで賑やかな星空になります。

 写真は、カシオペヤ座の散開星団NGC663です。初めて撮影しました。カシオペア座の周辺には、散開星団がたくさんあります。その中でも、NGC663は少しだけ大きく、短焦点の望遠鏡でも何とか撮影できました。満月よりは少し小さめですが、背景が暗いので、散開星団らしい姿に見えています。400個ほどの星の集団です。口径が小さいので、100個ほどしか写っていませんが、なかなかの眺めです。この星々にも、惑星があるはずです。その総数は、二千個、三千個、あるいはそれ以上かも知れません……多分。恐ろしいほどの、巨大さです……宇宙は。

 南の空低く輝く月も、どんどん大きくなっています。明後日が上弦の月で、結構な明るさになります。秋の月は高度が低く、撮影には、イマイチです。月の撮影は冬から春、ということに決めているので、12月からが楽しみです。冬の夜はしんしんと冷えるのですが、くっきりくっきりの月面です。

 薩摩半島もやっと秋になり、涼しくヒンヤリしてきました。それでも当分は秋ですが、今年の冬はどんな冬になるのか、天候異変なので想像つきません。という訳で、自販機のカフェオーレで一休みで~す。

データ/ビクセンAP・ビクセンED70SS・EOSKissX8i・マルチフラットナー・ISO3200・30秒・2024年11月4日20時20分

 

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