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2024年12月の4件の記事

2024年12月26日 (木)

木星とヒヤデス星団とスバル

Blog_20241226131501  今年最後のブログUPの今日から、冬の星座です。おうし座が東の空高く昇り、なかなか賑やかな冬の星空になってきました。おうし座の中を、とても明るい木星が移動しています。12月上旬に木星は衝を迎えて、マイナス2.8等級の明るさで輝いています。明るい星が多い冬の星々の中にあって、木星が大きな花を咲かせている、そんな眺めです。さらにふたご座の近くには、赤い輝きの火星も加わって、とてもとても賑やかな夜空になっています。

 写真は、おうし座の中心部です。左隅に大きく見えるのが、惑星である木星の輝きです。一等星アルデバランの輝きも、なかなか見事です。その周辺に広がっているヒヤデス星団のやや青白い星々も、はっきり見えています。右上隅には、スバル(プレアデス星団)の青白いネオンのような明かりが見えます。満月の4倍ほどの大きさなので、肉眼でもよく見えて、とても魅力的な眺めです。

 夜の8時ごろには、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンも昇って来るので、冬のダイヤモンドの全景を見ることが出来ます。そのダイヤモンドの中を冬の天の川が横切るのですが、くっきり晴れた夜に見えれば最高の眺めになります。

 今年は、真冬の寒さが一か月早くやって来ました。薩摩半島も例年よりも寒い日が多く、夜に屋外へ出るのも大変です。風が吹いていれば、少しだけ勇気がいります。年末年始は、イマイチな感じの天気のようです。今年は、雲の多い一年でした。今までで、星見が出来る日が一番少なかった(個人的なデータですが)ような感じです。これも地球の温暖化が原因なのかも、です……多分。

 という訳で、ホットコーヒーで一休みします、で~す。

データ/ケンコースカイメモS・EM-1MarkⅢ・40~150 ミリF4・ISO1600・f4.5・40秒・ソフトフィルター使用・2024年11月24日20時40分

 

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2024年12月19日 (木)

ペルセウス座の二重星団

Blog_20241219131401  昼下がりの薩摩半島は、快晴で、久し振りの青空です。それでも風は冷たく、真冬のような気温です。今夜は晴れそうなので、二週間ぶりというか、久し振りに星空が楽しめそうです……???。寒い夜に外に出るのは、少し大変そうですが、重装備して観望・撮影をしてみる予定です。

 写真は、ペルセウス座にある二つの散開星団です。ペルセウス座の二重星団と呼ばれていて、最も美しい散開星団として有名です。二つの星団が非常に接近しているので、ぼんやりとした雲のように見えます。二つの星団の離角は、月の視直径の30分(1度の半分)ほどしかありません。二つの散開星団を合わせると、3等級ほどの明るさになるので、肉眼でも見えるのでしょう……多分。

 右側(西側NGC869)が地球からの距離が7010光年、左側(東側NGC884)が地球からの距離が8080光年程だそうです。天の川銀河の中で考えれば、すぐ近所という感じです。二つの星団には、それぞれ300から400個ほどの恒星があるそうです。この二つの散開星団は非常に若い星々でできていて、生まれてからまだ400万年ほどしか経っていないそうです。ということは、類人猿が直立歩行を始めて間がないころにできたと思われます。異常に若い星の集団ですね。二つの散開星団の星々は、核融合が始まったばかりで、これからが青白く輝くのでは、という意見もあるそうです。二重星団の星々には、惑星がほとんど発見されていないというのも、理解できるような気がします。まあ、いろいろなことがあって、宇宙は面白い……っていう感じです。

 この二重星団は、ちょうど今頃、北極星の上(南方向)に見えます。秋の天の川の中に見える、なかなかの眺めです。という訳で、今夜の撮影の準備をしておきます、で~す。

データ/ビクセンAP・ビクセンED70SS・笠井マルチフラットナー使用・EOSKissX8i・ISO1600・60秒・2024年11月3日20時20分

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2024年12月12日 (木)

アンドロメダ銀河 M31

M31blog_20241212130801 写真は、アンドロメダ座のアンドロメダ銀河M31です。系外銀河の代表的な、肉眼でも見える、とても有名な銀河です。見かけの大きさは天の川銀河の2倍ほどもあり、恒星の数は8000憶個以上もあると言われています。迫力満点の、巨大な渦巻銀河です。肉眼で見えると言っても、肉眼で確認できるのは、中心部の明るく輝く雲のような部分だけです。写真では、M31は少しだけ小ぶりですが、この方が、宇宙に浮かんでいるというのがよく分かるような、そんな感じです。

 中学生の頃、実家の裏庭に出て眺めたことがあります。もう何十年も前のことです。その頃は、街でも街灯なんてほとんどないし、田舎だったので、夜空の暗かったこと暗かったこと……。恐ろしいほどの暗さです。暗闇の中にいるのも、20分、30分が限界で、子供心に怖さを感じたものでした。というのも、その当時、夜には火の玉が飛んだりするという話をよく聞いたりしていたので、さらなる恐怖です。夜の闇は、怖いこと怖いこと……。

 その頃は今よりも星々が明るく見えたのでしょう、星々を辿って見つけることが出来ました。地球からの距離が230万光年という、理解に苦しむ遠さです。230万年前に出た光を今見ていることになるので、時空の不思議さを強烈に感じてしまいました。それが、宇宙の神秘さを感じた初めての出来事でした。同時に、太陽系や地球を含む惑星などの小ささを理解する始まりでした。

 アンドロメダ銀河は、1000年ほど前から「小さな雲」として知られていたそうです。多分、不思議な存在だったのでしょう。今では、銀河の中の恒星が見分けられるほどの超高解像度の画像も見ることが出来ます。しかし、内部の構造はまだまだ解明できていないのが現実です。中心部には、ブラックホールがあるのでしょう……多分。

 12月中旬の今頃は、アンドロメダ座は子午線を越えて、西の空に傾いています。まだまだ見頃なんですが、冬の雲が多くて、なかなか眺めることが出来ません。機会があれば、また観察してみます。という訳で、一休みしますで~す。

データ/ケンコースカイメモS・ボーグ55FL・専用レデューサー・EOSKissX8i・ISO1600・70秒・2024年11月23日20時頃

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2024年12月 5日 (木)

くじら座

Blog_20241205141201  晩秋の夜10時頃南中する、秋の星座のひとつ、くじら座です。暗い星ばかりで、南の空に昇っても、なかなか見つけにくい星座です。紀元前3000年ごろから知られている星座で、トレミーの48星座のひとつです。クジラの尻尾あたりにあるβ星デネブカイトスが2等星で、一番明るいような気がします。くじら座は、北半球の秋では、いちばん大きな星座のようです。

 くじら座は初めての撮影ですが、星座を液晶画面に入れるのに苦労しました。くじら座のクジラは、化けクジラと呼ばれていて、エチオピアの岩場に繋がれたアンドロメダ姫を飲み込もうとしているという設定です。ギリシャ神話では、巨大な怪獣というイメージで、現代のクジラとは全く違うイメージです。まあ、最後は、ペルセウスに退治されてしまうのですが……。星座の形が、クジラらしく見えているのが不思議です。

 くじらの頭の東隣には、冬の星座のおうし座があります。くじら座は、秋の星座の中でいちばん遅く昇って来る星座かも、です。12月初めの今頃は、秋の星々は天頂付近で、日付が変わる頃には、ほとんど西空に傾いてしまいます。

 もうすぐ、冬の星座の満天の星空になります。薩摩半島もすっかり冬の気候になりました。今年は秋がとても短く、ほんの3週間程しかなかった、そんな感じです。いつの間にか、真冬に近い気温になりました。このまま真冬になるんでしょうか……。

 今日から曇り空が続くようで、少々ヒンヤリヒンヤリの一日です。時々、雨粒が降ってきます。日差しがないので、昼間も暗い感じの昼下がりです。夜には気温が下がるので、足元にストーブが必要になってきました。という訳で、ホットコーヒーで小休止しま~す。

データ/ケンコースカイメモS・オリンパスEM-1 MarkⅢ・12~40ミリ・F2.8・f4・40秒・ソフトフィルター使用・2024年11月24日21時 

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