オリオン座全景
オリオン座は、トレミーの48星座のひとつで、冬の星空の中でも一番目立つ星座です。一等星二つと二等星二つで、四辺形を作っています。その中に、三つの二等星が近距離で並んでいて、とても特徴ある形の星座です。一等星が二つ、二等星が五つもあるというのも、なかなか贅沢な星座です。そんな星座は、他にはありません。紀元前1500年以上前から、メソポタミア地方では天の狩人座として有名だったそうです。
オリオン座のオリオンは、ギリシャ神話では、海の神ポセイドンの息子で、勇気があって、腕のよい猟師オリオンの姿だとされています。右手にこん棒、左手に獅子の毛皮を持っていて、腰の三ツ星あたりのベルトに小刀をさしている、そんな姿だそうです。
このオリオン座の周辺には、明るい一等星がたくさんあります。南東側には、全天でいちばん明るいおおいぬ座のシリウスがあります。そして、その北側から北西方向には、こいぬ座のプロキオン、ふたご座のポルックス、ぎょしゃ座のカペラ、おうし座のアルデバラン、オリオン座のリゲルが輝き、冬のダイヤモンドと呼ばれる大きな六角形を作っています。2月中旬の夜9時ごろには、天頂付近の南側に広がって、雄大な光景になり、素晴らしい眺めです。さらに、この六角形の中を、冬の天の川が流れています。人工の灯りがほとんどなかった時代には、天の星明りがどんなに明るかったことか……。
オリオン座とその周辺には、前回UPしたオリオン星雲M42を含めてたくさんの星雲・星団があります。隣のいっかくじゅう座には、大輪のバラの花に似たバラ星雲があります。散光星雲や散開星団がとても多く、なかなか見ごたえある星空です。寒い季節ですが、プラネタリウムや天文台が一番賑やかになる季節かも、です。
乾燥した冬の夜空は、星々がくっきりです。晴れた夜には、天の川も見えている感じがします。という訳で、ここでコーヒーブレイクで~す。
データ/ケンコースカイメモS・EM-1 MarkⅢ・12~40ミリF2.8・ISO1600・f4.3・30秒 ・ソフトフィルター使用・2024年12月24日21時20分