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2025年6月の4件の記事

2025年6月26日 (木)

月面 ティコからクラビウスへ

Blog_20250626130901  薩摩半島は、梅雨末期のムシムシ・ジメジメの状態です。もうすぐ梅雨が明けるのでは、という感じがします。アツアツの夏が来そうです。6月というのに、異常な高温高湿の毎日です。大気の温度も海水温もどんどん高くなっています。クーラーがなければ、大変なことになるかも、です。

 写真の中央に、ティコクレーターが見えます。南南西側のさらに南方向あたりの月面です。ティコクレーターは、直径90㎞ほどのやや小さめのクレーターです。クレーターの形がとてもはっきりしています。数億年前にできたとても新しいクレーターです。そのために、クレーター周辺には、衝突時の噴出物の名残である光条が残されています。太陽光線を浴びて、白っぽく輝いて見えます。風化が進んでいない証拠でしょうか……。

 ティコのすぐ南側には、とても大きなクレーター、クラビウスがあります。直径220㎞ほどもあり、表側では最大級のクレーターです。クラビウスの内側には、さらに小さなクレーターが6個ほど弧を描いて並んでいるのがわかります。なかなか面白い眺めです。

 50年以上前の、スタンリー・キューブリック監督の映画「2001年宇宙の旅」の月面の舞台が、このクラビウスとティコです。月面基地がクラビウスクレーター内にあって、そこから北に500㎞ほどのティコクレーター内で、有名なモノリスが発見されます。ゆっくり流れる時間と宇宙の静けさの中で、描かれた映画です。その当時としては、斬新的な映画でした。コンピューターを自由自在に使った衝撃的なSF映画だったのでは、と記憶しています。また機会があれば、その内に「2001年宇宙の旅」を観てみます。

 今、室温31℃の部屋の中でブログを書いています。暑くなったので、アイスティーで、小休止します、で~す。

データ/ビクセンSX2・C8・ASI183MC・ゲイン140・10ms・60コマ合成・2025年3月9日19時50分

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2025年6月19日 (木)

おとめ座

Blog_20250619131401  昨日は久しぶりに晴れて、夜星空を見ました。梅雨の中休みという感じでしょうか……。ケンコースカイメモSにカメラをセットして、裏庭に出しました。南の空やや高くおとめ座が昇っていました。おとめ座の撮影は、星見を始めて13年ほど経ちますが、初めてでした。ちょうどこの時期は梅雨なので、今までほとんど撮影の機会がありませんでした。うしかい座を撮影した後、レンズを南西方向に少しだけ移動すれば、おとめ座付近に行きます。マイクロフォーサーズのレンズの16ミリほどで、春の大三角形が写真のようにうまく入ります。春の大三角形というのは、うしかい座のアルクトゥールス、しし座デネボラ、そしておとめ座のスピカを結んでできる三角形のことです。

 写真が、おとめ座の全景です。おとめ座は、トレミーの48星座のひとつで、全天で二番目に大きな星座です。これだけ大きな星座だと、快晴の夜でないと撮れないかも、です。おとめ座は、手に麦の穂を持つ女神の姿です。一等星スピカの位置が、ちょうど麦の穂を持つ手の位置でしょうか……。スピカ以外は暗い星ばかりなので、星座線を引いても、なかなか女神の姿が見えてきません。ちょっと分かりにくい星座かも、です。

 晴れた星空を眺めるのは久し振りで、一カ月半以上も間が開くと、少しだけですが、感が鈍ってしまいます。細かい作業が多いので、ミスが多くなります。今頃がちょうど夏至の頃で、8時過ぎても、星空はなかなか暗くなってくれません。ノンビリノンビリするしかありません。まあ、梅雨明けをゆっくり待つことにします。

 という訳で、今夜の撮影準備だけをして、一休みで~す。

データ/ケンコースカイメモS・EM1-MarkⅢ・12~40ミリF2.8・ISO1600・f3.5・30秒~40秒・ソフトフィルター使用・2025年6月18日21時10分

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2025年6月12日 (木)

おおぐま座のM101

Bbbm101blog 写真は、おおぐま座の系外銀河M101です。昨年の6月4日に撮影した画像です。今年の春は曇りの日が多くて、北の星空を一度も撮影出来ませんでした。撮影メモを見ると、ちょうど梅雨に入る前のようでした。〈……雲が多くて、撮影時間20分・コマ数9コマ〉というメモ書きでした。昨年も水蒸気が多くて雲だらけ、だったみたいです。この5、6年は星空が極端に見えなくなってしまった感じがします。各地の天文台も、星空が見える日が少なくて、とても大変みたいです。

 このM101銀河は、回転花火銀河と呼ばれているそうです。写真を見ると、確かにそんな感じです。地球からの距離は、2500万光年程だそうで、遥か彼方の光です。満月ほどの大きさですが、とても暗い光なのでISO1600なら、4、5分露光しないと写らないのでは、と思います。撮影データは、ISO3200で120秒になっていました。写真は、渦巻銀河を真上から眺めている感じです。渦巻の腕が4、5本見えていて、回転している様子がよく分かります。なかなかの眺めです。

 おおぐま座周辺には、系外銀河がたくさんあります。近くには、子持ち銀河と呼ばれているM51もあります。M81やM82、その他Mナンバーのついた銀河がたくさんあって、なかなか賑やかなところです。

 薩摩半島は、この5、6日は雨が降り続いています。梅雨に入って一カ月程が経ちますが、まだまだ当分は梅雨空でしょう。毎日、ムシムシ・ジメジメの日々です。今日は梅雨の中休みという雰囲気ですが、不快指数は限界に近い、そんな感じです。レンズにカビが生えるのでは、というのが最大の心配事です。という訳で、お茶で一休みしま~す。

データ/ビクセンSX2・セレストロンC8・専用レデューサー・EOSKissX8i・ISO3200・120秒・2024年6月4日20時50分

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2025年6月 5日 (木)

りょうけん座の球状星団M3

M3blog_20250605125901  薩摩半島は、今梅雨の真っ最中なので、なかなか星空を眺めることが出来ません。昨日と今日は晴れの予報でした。昨夜は月を撮影する予定だったので、機材を外に運んで準備万端だったのですが、結局日没後に曇ってしまいました。よくあることで、仕方ありません。今日も今晴れているのですが、夕方以降はどうなるか分かりません。おまけに、今日はPM2.5がひどいので、山の稜線が霞んでいます。夜はどうなるのかな……っていう感じです。

 写真は、りょうけん座の球状星団M3です。1764年、彼がメシエカタログを作り始めたころに観測した天体です。その当時は、球状星団という呼び名もなかったはずです。彗星ではなく、彗星に似た天体を記録したのが、メシエカタログです。彼は、カタログの3番目に、この星団を入れています。天の川銀河の中のやや遠い所にある、50万個ほどの恒星が集まった姿です。内部がどうなっているのか、いまだによく分からないのだそうです。中心部には、ブラックホールがあるのでは、という話もあります。中心付近が全く見えないので、観測もほとんど進まないということらしいです。

 宇宙の不思議さを象徴するような、とても神秘的で不思議な眺めです。この中の星々に、もしも惑星があったなら、その惑星から眺めた夜空はどんな姿なのか、いつも考えてしまいます。まあ、いろいろな眺めがあって、この宇宙はとても面白い所ですね。人間が如何に小さな存在か、ということも分かります。宇宙から見れば、ごみ粒のような惑星から望遠鏡で星空を眺めているのですから……これまた不思議なことです……ね。

 この夜は、月の出が21時過ぎだったので、最後はドタバタでした。コマ数が少ないので、処理も大変でしたが、トリミングして何とかそれらしくなっているみたいです。

 今夜は晴れるとして、月面撮影の準備だけはしておきます。という訳で、綾鷹茶で一休みしま~す。

データ/ビクセンAP・ビクセンED80sf・専用レデューサー・EOSKissX8i・ISO1600・70秒・2025年4月15日20時50分 

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