ヘルクレス座の球状星団M13
写真は、ヘルクレス座にある球状星団M13です。勇者ヘルクレスの腰のあたりにある、全天で最も美しいと言われている球状星団です。天の川から離れているので、背景が暗く、くっきりと見えて、なかなかの眺めです。大きさは満月より少し小さい感じですが、50万個以上の恒星が密集している姿です。中心部がどうなっているのか、全く分かりません。大きな望遠鏡で眺めれば、中心付近の星も分離して、もっと詳細に見えるのでしょうが……。宇宙の神秘ですね……美しいのですが、とても恐ろしい光景です。写真左上には、NGC6207という遥か遠くの系外銀河も見えています。
天の川の周辺部には、球状星団がたくさんあって、小さな望遠鏡でも眺めて楽しめます。また、撮影もそれらしく写ってくれるので、初心者には有難い存在です。それぞれ密集度が違って、個性がある感じもします。
球状星団と言えば、オメガ星団です。今年の6月に、ケンタウルス座のオメガ星団を撮る予定でしたが、曇り空ばかりだったので、眺めることも出来ませんでした。オメガ星団は、満月よりもはるかに大きな球状星団で、肉眼でもはっきり見える、恒星の数が1000万個以上の巨大な球状星団です。我が家の玄関先から眺められるのですが、今年はダメでした。
ところで、このM13の撮影は、ES(エクスプローラー・サイエンティフィック)社の口径102cmのED屈折鏡です。これぐらいの屈折鏡が一番使いやすいので、星雲・星団の撮影によく使っています。導入もしやすく、扱いやすい鏡筒です。10年ほど前に購入したような記憶です。その当時は、結構低価格な製品だったような感じです。これ以上の鏡筒は、8インチのシュミカセしか持っていません。シュミカセは、撮影の2時間以上前に、鏡筒内部を外気にさらさないといけないので、準備だけでも大変です。おまけに重いので、撮影も大変です。
夏空に変わり、天の川が天高く昇っています。夜も暑いのですが、賑やかな星空で、のんびり星見を楽しめます。という訳で、コーヒーブレイクで~す。
データ/ビクセンSX2・ES102ED・等倍フラットナー使用・ISO3200・45秒・2025年6月28日21時30分





