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2025年7月の5件の記事

2025年7月31日 (木)

ヘルクレス座の球状星団M13

M13-blog  写真は、ヘルクレス座にある球状星団M13です。勇者ヘルクレスの腰のあたりにある、全天で最も美しいと言われている球状星団です。天の川から離れているので、背景が暗く、くっきりと見えて、なかなかの眺めです。大きさは満月より少し小さい感じですが、50万個以上の恒星が密集している姿です。中心部がどうなっているのか、全く分かりません。大きな望遠鏡で眺めれば、中心付近の星も分離して、もっと詳細に見えるのでしょうが……。宇宙の神秘ですね……美しいのですが、とても恐ろしい光景です。写真左上には、NGC6207という遥か遠くの系外銀河も見えています。

 天の川の周辺部には、球状星団がたくさんあって、小さな望遠鏡でも眺めて楽しめます。また、撮影もそれらしく写ってくれるので、初心者には有難い存在です。それぞれ密集度が違って、個性がある感じもします。

 球状星団と言えば、オメガ星団です。今年の6月に、ケンタウルス座のオメガ星団を撮る予定でしたが、曇り空ばかりだったので、眺めることも出来ませんでした。オメガ星団は、満月よりもはるかに大きな球状星団で、肉眼でもはっきり見える、恒星の数が1000万個以上の巨大な球状星団です。我が家の玄関先から眺められるのですが、今年はダメでした。

 ところで、このM13の撮影は、ES(エクスプローラー・サイエンティフィック)社の口径102cmのED屈折鏡です。これぐらいの屈折鏡が一番使いやすいので、星雲・星団の撮影によく使っています。導入もしやすく、扱いやすい鏡筒です。10年ほど前に購入したような記憶です。その当時は、結構低価格な製品だったような感じです。これ以上の鏡筒は、8インチのシュミカセしか持っていません。シュミカセは、撮影の2時間以上前に、鏡筒内部を外気にさらさないといけないので、準備だけでも大変です。おまけに重いので、撮影も大変です。

 夏空に変わり、天の川が天高く昇っています。夜も暑いのですが、賑やかな星空で、のんびり星見を楽しめます。という訳で、コーヒーブレイクで~す。  

データ/ビクセンSX2・ES102ED・等倍フラットナー使用・ISO3200・45秒・2025年6月28日21時30分

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2025年7月24日 (木)

ヘルクレス座とその周辺

Nblog_20250724125501  写真は、ヘルクレス座とその周辺です。星座写真は、星団・星雲に比べて、撮影に時間がかかる感じです。大きな星座の場合は、小さな雲が流れても、結構邪魔になります。ヘルクレス座は少しは大きな星座なので、雲のない星空で撮影するしかありません。最近は雲が多いので、快晴の夜を狙って、星座写真をまとめて撮影したりしています。それも結構大変ですが……。

 ヘルクレスは、ギリシャ神話では、地中海の英雄になっています。彼は、ギリシャの英雄ペルセウスとアンドロメダ姫のひ孫です。勇者ヘルクレスは、12の冒険として有名です。人食いライオンの退治や、うみへびのヒドラ退治など、大変な冒険人生(?)だったのでしょう……多分。

 写真中央が、ヘルクレス座です。南に向いて見上げると、ヘルクレスは逆立ちしています。西隣にはかんむり座、南隣りにはへびつかい座とへび座が見えます。そして、東側には、いて座があります。いて座のベガの明るいこと明るいこと……。ヘルクレス座は、ちょうど今頃の夜9時頃に天頂付近に見えますが、見上げるのがとても大変です。ヘルクレス座には、明るい星が少ないので、星座の形を確認するのに時間がかかります。腰のあたりに、有名な球状星団M13があります。全天でいちばん美しいと言われている球状星団です。月のない晴れた夜には、肉眼でも見えると言われていますが、まだ一度も見たことはありません。

 天の川が東の空やや高く昇ってきました。夏の大三角も、夜10時ごろには、天頂近くに昇ってきます。夏の星空を眺めるには、これからがいちばん良い季節です。ただ、今年も異常な猛暑で、水蒸気が多く、雲が多いのが気になります。くっきりした夏の星空を期待しているのですが、どうなるのか分かりません。

 昼下がりの屋外は、カンカンの猛暑です。という訳で、アイスティーで小休止します、で~す。

データ/ケンコースカイメモS・トキナー11~20ミリF2.8・EOSKissX8i・ISO1600・f3.5・30秒・ソフトフィルター使用・2025年7月15日21時

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2025年7月17日 (木)

月齢19.2の月

192blog  カメラレンズで月を撮影したのは、星見を始めて10年以上経ちますが、初めてのような気がします。今までしなかったのは、月にピントを合わせるのが、上手くいかなかったからです。満月過ぎの7月14日の夜、梅雨のような空模様でしたが、夜が更けて、ビールを飲みながら東の空を眺めていました。すると、雲の隙間から、満月過ぎの月が輝き始めました。月の出が22時頃なので、高度20度ほどでしたが、なかなか美しい眺めでした。そこで、デジカメのレンズで、月を撮影する気になりました。左の写真が、少しトリミングしていますが、月齢19.2の月面です。

 レンズは、ズイコーの100~400ミリF5.0~6.3です。400ミリの長焦点ですが、オートフォーカスで月面に向けました。即座にピントが合いました。その速いこと速いこと……。明るすぎるとピンが合わないので、明るさを少しだけ補正しました。なかなかの描写力で、いい感じです。レンズはどんどん進歩してきたんですね。フォーサーズなので、実際の焦点距離は、800ミリです。対角線方向で、満月がちょうど4個入る感じです。

 15コマ程撮影して、ステライメージ9で、合成しました。月自体が小さいし、目立つ輝点もないので、位置合わせが出来るのか心配しました。でも、画像処理はすべて上手くいきました。位置もバラバラでしたが、合成できました。さすが、ステライメージですね……よくできています。

 中央付近に、コペルニクスが見えます。その左近くに、異常に輝くアリスタルコスも見えています。南部のティコクレーターの光条も目立ちます。なかなかいい感じの月面になっているのでは、と思います。デジカメは、撮影がとても簡単です。三脚にセットして、レンズをその方向に向けたらいい訳で、ビールを飲みながらの撮影もできます。

 今まで、野鳥専門に使っていた望遠ズームが月面撮影にも使えそうだということも分かりました。また時々、使ってみます。という訳で、小休止します、で~す。

データ/EM1-markⅢ・ズイコー100~400ミリ・F5.0~6.3・ISO640・f6.3・160分の1・2025年7月14日22時50分

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2025年7月10日 (木)

かんむり座

Blog_20250710130601  写真は、かんむり座の全景です。トレミーの48星座のひとつです。紀元前400年ほど前から知られている星座です。きれいに円を描くような感じで、七個の星が並んでいます。春の星座のうしかい座の東隣で、夏の星座として一番早く昇って来るのかも、です。α星だけが2等星で、その他は暗い星ばかりなので、写真のような感じにはなかなか見えてきません。5、6倍の双眼鏡なら、全景がちょうど見えるはずです。

 このかんむり座が、今少しだけ話題になっています。それは、かんむり座の左下あたりにあるε星の少しだけ南東(左下)側にある暗い星Τ(タウ)星です。10等級の暗い星なので、肉眼では見えないし、写真にも写っていません。このΤ星が、今年あたり超新星爆発を起こして、肉眼でも見えるようになるのではないか、と言われています。このΤ星は、赤色巨星と白色矮星が連星系を作っているそうです。その白色矮星が、およそ80年の周期で大爆発を起こして、明るくなったのが観測されています。1866年と1946年の二回観測されているので、次に起こるのは、2025年から2026年頃の予想です。大爆発が起これば、2等級の明るさになって、肉眼でもはっきり見えるのだそうです。今年起こらなくても、5、6年前後の時期に起こるような気もします。いろいろなことが起こりますね。宇宙はとてつもなく広いので、毎日どこかで、想像を絶する巨大な異変が起きているのでしょう……多分。

 木曜日の昼下がりですが、遠くから雷鳴が聞こえてきます。今日から、曇り時々雨の予報です。明るい月もなかなか見ることが出来ません。星空は、このところほとんど見ていません。ジメジメの毎日です。夏らしい青空は、どこに行ったのでしょうか……。今年は、青空のない夏かも、です。という訳で、麦茶で、一休みします、で~す。

データ/ケンコースカイメモS・EM1-MarkⅢ・40~150ミリF4・ISO1600・70ミリ・f4・30秒・ソフトフィルター使用・2025年6月18日20時40分

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2025年7月 3日 (木)

へび座の球状星団M5

M5-blog  へび座というのは、蛇の頭部分と尻尾の部分に分かれています。その間にへびつかい座があります。元々は、ひとつの星座だったようですが、いつの間にか、へびつかい座とへび座に分かれたようです。両方とも、トレミーの48星座のひとつです。写真の球状星団M5は、蛇の頭部分にあります。この周辺は明るい星が少ないので、探すとしたら、うしかい座の一等星アルクトゥールスから辿って行った方がいいのかもです。

 球状星団の中心部は、とても明るく、白トビしかけています。球状星団M5は、10万個以上の恒星が集まっているそうです。近くで眺めると、想像を絶する光景なんでしょうねえ……宇宙の神秘です。M5の周辺部は、もっと星が見えているはずだったのですが、なかなか画像処理が上手くいきません。6、7倍の双眼鏡で覗くと、M5の中心部のかすかな明かりと、M5の近くにある5等級のへび座5番星が見えるのでは、と思います。この辺りは、天の川銀河から離れているので、暗い星も何とか確認できそうです。

 この撮影は、6月28日でした。九州南部は、6月27日に梅雨明けでした……が、高温多湿で、イマイチの星空でした、おまけに西空には、月齢2.1の月がまだ輝いていました。PM2.5の影響もあって、くっきり空ではなかった感じです。今年の夏空は、クリアーな星空が少ないのでは、と心配しています。薩摩半島も、猛暑日一歩手前のような感じです。天気は晴れなんでしょうが、青空はなく、山の稜線もぼんやりしています。

 私事ですが、7月1日にやっと自室にクーラーが入りました。午後の時間にBlogを書くのも、結構(と言うよりも非常に)楽になるかも、です。という訳で、アイスティーで、休憩で~す。……さすがクーラーです……快適ですね。

データ/ビクセンSX2・ES102ED・EOSKissX8i・ISO1600・60秒・マルチフラットナー使用・2025年6月28日20時30分

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