2017年6月19日 (月)

ヘルクレス座

Blog 夏の代表的な星座のひとつ、ヘルクレス座です。ギリシャ神話に登場する大神ゼウスの息子で勇者ヘラクレスの姿です。勇者はヘラクレスと呼ばれていますが、星座名はヘルクレス座になっています。ちょうど梅雨時期の20時頃に、東の空に昇ってきます。この画像は、昨年の秋に撮影したものです。

 水蒸気の多いこの時期に昇ってくるので、眺めるのも撮影するのも大変です。さらに、我が家のある薩摩半島の西側は、鹿児島市とその周辺の街明かりや8キロ離れている加世田の街明かりがあって、夜10時頃までは、東の空は薄明の空になっています。そのため、今年はまだヘルクレス座の姿を肉眼で十分確認していません。

 この星座図は、上方が天の北極方向です。という訳で、ヘラクレスの姿は、ちょうど逆立ちした格好です。おまけに、星座をつくる星が、すべて3等級以下の暗い星ばかりで、肉眼で星座の形を観察するには、少し無理があるようです。

 α星ラス・アルゲティは変光星で、2.8等級から4等級まで周期的に明るさを変えていて、赤色超巨星に分類されています。現在、星として存在しているのかどうかは分かりません。このα星が頭のてっぺんです。ラス・アルゲティというのは、ひざまずく者の頭という意味のアラビア語だそうです。確かに三角形の頭が、地にへばりついている感じもします。ユーモアがあって名付けたのか、それとも非常に厳格に命名したのかは不明です。しかし、暗い星々を結んで、うまく人の姿にしたものですね。感心しています。

 このヘルクレス座には、球状星団M13があります。天の北半球で、最も巨大に見える球状星団です。晴れた日の夜遅くに観察してみます。

データ/ビクセンGP2ガイドパック・キャノンKissX7i・シグマ10~20ミリF4・ISO1600・f4・50秒・7コマ合成・2016年9月30日20時頃

 

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2017年6月10日 (土)

天(あめ)の海に

Blog 月齢14.3の月が、やや低い南の空に昇っていました。満月ではないのですが、大気の透明度が良いのか、くっきりと輝いていて、我が家の裏庭の明るいこと。芝生の上に、自分の影が45度の角度で伸びていました。コーヒーを飲みながら、月見の散歩です。写真の中央上空に輝いているのが、二等星ポラリスです。

 タイトルを「天(あめ)の海に」としたのは、その日の夕方に、清田愛未の同名の星の歌を聴いたからでした。作詞は、柿本人麻呂です。万葉集巻七に収められている和歌でした。こんな和歌があったということも、初めて知りました。

 〈 天(あめ)の海に 雲の波立ち 月の舟 星の林に 漕ぎ隠る見ゆ 〉

 この詞に、三味線とピアノで旋律をつくって現代的な曲にしていました。万葉集と言えば、基本的に叙情詩的なものだと思っていました。月を詠った和歌も多いようですが、それなりに心象風景でしょう。でも、この歌は、とても現代的です。三日月か四日月かは分かりませんが、それを小舟に例えて、波立つような雲の流れを見え隠れしながら進んでいく。まあ、そんな風景を見ている、という感じなのでしょう。2分半程の小曲ですが、気にいって何回も聴いています。

データ/キャノンG3X・24ミリ・ISO1600・F5・4秒・2017年6月9日21時30分

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2017年6月 5日 (月)

ケンタウルス座のオメガ星団

0603ablog オメガ(ω)星団の輝きには、とても驚きました。球状星団がこんなに巨大だとは知りませんでした。肉眼でも見えるし、満月よりもはるかに大きな光です。

 前日に、南中時刻や高度を少しだけ確認しました。我が家の観測地点から、南の方向には、高さ150メートル程の山があり、はたして見えるのかどうか、疑問でした。見えたとしても海が近いので、水蒸気の多さが邪魔をして、霞んで見えないような気もしました。前日の20時頃双眼鏡で覗いてみました。かすかにぼんやりとした雲のような光を確認。

 という訳で、次の日の20時前から、山の稜線に望遠鏡を向けて、待つこと40分。まだまだ低空周辺には、夕暮れの明るさが残っていましたが、巨大な球状星団が稜線から月の出のように、ゆっくりと空に昇ってきました。その瞬間は、感動モノでした。高度は、計算通り11度程なんでしょうか。ケンタウルス座の半分以上が見えるということも再確認しました。望遠鏡の口径が小さいので、星の分離が非常に不十分です。次の機会があれば、もう少し大きな口径で、観望したいと思います。

 この写真の撮影場所は、我が家の裏庭の後ろの、2メートル程高くなっている場所からです。そこからは、電線や電柱に邪魔されずに、南の山々の稜線を見ることができます。

データ/ビクセンGP2・ES102ED・笠井0.8倍レデュサー・キャノンKissX7i・ISO1600・40秒・1コマ・2017年・5月29日20時40分頃

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2017年6月 1日 (木)

ジョンソン彗星

Blog 4月から、時々彗星の軌道付近を双眼鏡で眺めているのですが、それらしき光は確認できませんでした。予想されている明るさよりも、ずーっと暗いようです。多分6等級マイナスなのでしょう。

 この画像は、昨夜の21時過ぎに撮影したものです。上方が天の北極方向です。現在、ジョンソン彗星は、うしかい座のε(イプシロン)星のすぐ東隣を南下中です。来週には、α星アルクトゥールスに最接近するようです。それにしても、彗星のダストの尾は、ほとんど目立たず、暗い状態のままです。彗星の写真は、何枚も合成することはできません。刻々と夜空を動いているので、この画像は、1枚加工です。

 ここ薩摩半島では、梅雨入り前ということもあって、水蒸気がとても多く、大気の状態があまりよくないのでしょう。晴れたり、曇ったり、通り雨がザーッとやってきたり、忙しい天気の毎日です。それにしても、このところ雨が少ないんですね。この地方では、3月、4月に田植えを済ませるのですが、今の時期雨水が必要なんですね。からからの天気が続くと、薩摩のおいしいお米に影響するので、少々心配しています。

 観察・撮影を終えて、部屋からのんびり外を眺めていると、庭先をアナグマが2匹、兄弟か親子かは分かりませんが、住みかに帰っていくところでした。

データ/ビクセンSX2・ES102ED・笠井0.8倍レデュサー・キャノンKissX7i・ISO1600・90秒・2017年5月31日21時20分頃

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2017年5月23日 (火)

初夏の光跡

65blog_2 5月22日は、快晴の夜空でした。流れる雲の心配もなく、のんびり星見を楽しむことができました。我が家の裏庭から眺める、東シナ海に続く西の空です。ワイドレンズなので、北西の空から南南東の空まで写り込んでいるような感じです。

 20メートル四方の裏庭は、観察するのに結構適しています。北側は、小高い丘のような起伏が続いていて、天の北極方向の夜空は面積不足です。南の高度の低い空を眺めるときは、この裏庭のすぐ北側に2メートル高い平坦な場所があり、そこで星見をしています。もう少し北側には、6メートル程高い南の山々の稜線が見える場所もあり、特に不自由はしていません。それよりも、自宅から、車で3,4分走れば、広々とした場所や水平線が見える場所がいくらでもあるので、本当はそんな場所がいちばんなのでしょう。

 カメラを設置した場所は、真っ暗で足元さえ見えません。裏庭でも明るい懐中電灯が必需品です。おかげで、星々の輝きは怖いほど明るいんですね。ただ、野生動物には、裏庭でも要注意です。

 写真の左上の明るい光は、木星です。マイナスの2,3等級の明るさかなと思います。右隅の沈みかけた二つの明るい星は、夏の星座、ふたご座のカストルとポルックスのようです。まあ、こんな感じで、時々星の軌跡を撮影して遊んでいるんですが、眺めている間に、流れ星をいくつもいくつも見るんですね。それも楽しみのひとつです。

データ/キャノンKissX7i・シグマ10~20・ISO1600・60秒F5.6・65コマ比較明合成


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2017年5月19日 (金)

うしかい座のジョンソン彗星

Blog 前回UPしたうしかい座を、現在ジョンソン彗星が南下中です。肉眼では全く見えないし、双眼鏡でも確認できませんでした。画像では、上方が天の北極方向です。うしかい座のμ(ミュー)星アルカルロポスを通り過ぎて、昨夜10時ごろには、δ(デルタ)星に近づいています。2,3分の露出で撮影したのですが、画像を確認するたびに、彗星がどんどん移動しているのが確認できます。少しだけですが、生きている宇宙を体で感じました。

 右上の少しだけ明るい輝きが、ジョンソン彗星です。彗星の明るさは、まだまだ暗く、8等級程の明るさだと思います。彗星の尾は暗く、望遠鏡でもはっきり分かりません。このジョンソン彗星が発見されたのは、2015年の11月だそうで、その時の明るさは17等級だったそうです。

 近日点通過が6月12日なので、これからどんどんスピードを上げて、太陽を半周りするのだから大変なんでしょうねえ。まあ物理法則ですから、人間の感情が入る余地は全くないのですが……。

 ところで、夜10時頃、北東の空にとても明るい星が見えました。双眼鏡で覗いてみると、平行四辺形を従えて昇ってきた、こと座のベガでした。本格的な夏が、すぐそこまでやってきているようです。

データ/ビクセンGP2・ビクセン70SS・笠井レデューサーフラットナー・キャノンKissx7i・ISO1600・140秒・2017年5月18日21時50分頃

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2017年5月15日 (月)

うしかい座

Photo 昨日の21時過ぎに、撮影した画像です。春の星座ですが、遅い時期に昇ってくる星座です。春の夜空では、うしかい座のα星アルクトゥールスがとても目立ちます。全天で4番目に明るいのでは……。ただ、うしかい座を構成する他の星は暗い星ばかりで、うしかいの姿を想像するのは、相当苦労します。

 画像は、上方が天の北極方向です。でも、東の空からは、横向きに昇ってきますので、その姿はなかなか人物像になりません。星座線を描くと何となく、おじさんの姿が現れます。短足ガニ股という感じなのですが、実際は腰の位置は、アルクトゥールスではなく、もう少し上の星々なのでしょう。向かって左の手が挙がっているのは、隣の星座をつくっている猟犬の犬をつなぐ革ひもを持っているからです。まあ、半分以上は、個人の想像ですが……。

 ところで、β星ネカルは問題ないのですが、μ(ミュー)星アルカルロポスの近くに、今接近中のジョンソン彗星が飛行中のようです。広角レンズでは、全く確認できませんでしたが、レンズを中望遠にして撮影したところ、μ星のすぐ西隣りに二股の尾を引く彗星の姿が確認できました。ジョンソン彗星は、うしかい座を南下して、おとめ座の東を飛行して、南天の夜空に移動するようです。明るさが、6等級程あるので、8倍ぐらいの双眼鏡でも見えるかも、です。晴れた夜に、再度、撮影してみます。

 ところで、この日は双眼鏡で変なものを目撃しました。2度目です。書くと、自分が怖くなるので、またの機会にします。まあ、とりあえず、アイスコーヒーで乾杯です。

データ/ケンコースカイメモS・キャノンKissX7i・シグマ30ミリ1.4・ISO1600・F3.5・30秒・32コマ合成・2017年5月14日21時30分頃

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2017年5月10日 (水)

月齢10.6の月

106blog 全開した東向きの部屋の窓から、満月の1日前の大きな月が見えます。月を眺めるのも久し振りのような気がします。時々双眼鏡で眺めて、遊んでいるんですが、部屋の中はいつものように常時整理中という感じです。パソコンデスクが2つあって、デスクの上や周囲には雑品があちこちに、あたかも定位置であるかのようにおかれています。時々は、きちんと整理整頓をするのですが、なかなかその状態が続きません。おまけに、30号の製作中の油絵が三脚にのっかっているので、さらに雑然とした状態です。

 まあ、そんな中で、月を眺めながら、これを書いています。

 この画像は、初めて拡大撮影して、画像処理したものです。口径102ミリのED鏡に、アダプターを使って、20ミリのアイピースを光軸上にセットして撮影しました。ピンがなかなか来なくて苦労しました。今ではこの方法は、あまり使われていないようなんですね。冷却CCDカメラを使ったり、大きな口径の望遠鏡で撮影するのが当たり前になっているようです。

 ガッサンディクレーター付近で、太陽光が2,30度で差し込んでいる、明暗境界領域の月面風景はとても美しく、刻々と影が移動していく様子が眺められます。クレーターの濃淡がどんどん変わっていくことに、月も生きているということをとても強く感じます。

データ/ビクセンGP2・ES102ED・プローセル20ミリ・キャノンKissX7i・ISO1600・500分の1・2017年5月7日20時30分頃

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2017年5月 5日 (金)

M97 フクロウ星雲

M97blog_2 おおぐま座付近には、たくさんのM(メシエ)天体があります。このM97もその一つです。別名フクロウ星雲なんて言われているようなんですが、口径の小さい望遠鏡では、フクロウというイメージはありません。調べてみると、写真では横向きになっていますが、惑星状星雲の形がフクロウの顔に似ているということだそうです。口径30センチ程度の少し大きな反射鏡なら、フクロウの顔に似て、それらしく見えるようです。

 M97は太陽程度の恒星が最期を迎え、大爆発を起こして、外層部が周辺に飛び散っている状態のようです。確かに、そんな感じもします。その結果、中心付近に空洞ができて、ちょうどふたつのようですが、それがフクロウの目に見えるのでしょう。このフクロウ星雲の光度は、12等級なので、小さな口径ではこの程度です。次回は、8インチで覗いてみます。

 写真では、上方やや左方向が天の北極方向です。M97の少し北側に、銀河が見えます。渦巻銀河M108です。その銀河を、ちょうど真横から見ている感じです。この銀河の光も淡いので、詳しく見るには、もっと大きな口径が必要です。課題ばかりが増えていく、星見です。

 春、というよりは初夏なんですね。おおぐま座も夜10時を過ぎると、西側に移動していきます。天頂付近のしし座も西空に傾いていくと、東の空には、さそり座が昇ってきます。また、賑やかな天の川の夏がやってきます。こちらの観察者の方も、アイスコーヒーと冷たいビールの季節がやってきます。

データ/ビクセンSX2・ビクセンED80sf・キャノンKissX7i・ISO1600・120秒・トリミング・2017年4月14日21時40 分頃

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2017年5月 3日 (水)

ガリレオ衛星

Img_0389a この4,5日、薩摩地方は移動性高気圧に覆われて、穏やかな日和なのですが、大気の状態があまりよくなく、昼も夜もソフトフィルターをかけたような感じの空でした。日が暮れると、南東の空高くに木星が輝いていたので、まあ、木星ならすぐ近くの惑星だから何とか眺められるのでは、と観察することにしました。

 8インチのシュミカセでの観望です。いつものように4個のガリレオ衛星が、木星の周りを動いていました。ガリレオが4個の衛星を発見したのは、今から400年以上前の1610年です。自分で製作した望遠鏡での観測でしたから、これまた、すごいことなんでしょう。この発見によって、ガリレオは地動説を確信したと言われています。比べるのも変ですが、1610年頃の日の本の国と言えば、江戸時代に入って、少しは平和な世の中になった頃です。ちょうど、宮本武蔵が二天一流に目覚めて修行していた頃でしょう。ヨーロッパの科学と技術の偉大さがよくわかります。

 画像の上方が天の北極方向です。左からエウロパ、イオ、ガニメデ、カリストの順です。太陽系最大の衛星ガニメデは、さすが明るく輝いています。木星に最も近いイオは、どんどん木星に近づいていて、やがて向こう側に隠れてしまいます。イオは、42時間で木星の周りを一周しますので、計算すると周回速度は時速63000キロ程です。超超高速ですね。エウロパやガニメデも周回軌道半径が小さいので、眺めているうちに、位置が少しずつ変わっていきます。

 ガリレオも最初に観測したときには、非常に驚き、驚嘆したのでは、と想像できます。現在そんなことが分かっていても、小さな衛星がどんどん位置を変えて、移動していくのを眺めていると、巨大な宇宙の物理法則と生きている時空の不思議さに驚かされます。と同時に、それを小さな地球から眺めている自分も生きている、という臨場感を非常に強く感じます。何故だか分かりませんが、これまた、とてもとても不思議です。 

 データ/ビクセンGP2・8インチシュミカセ・キャノンKissX7i・ISO3200・0.1秒・2017年4月30日20時50分頃

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